TAG 伊藤広将

一度でも自分の見た目に悩んだ人へ『顔ニモマケズ』

今の世の中、幾つものタブーとされる話題があります。 人種の問題、障害の問題、男女の問題、見た目の問題など、その中でも、最も身近であり、誰もが悩んでいる可能性のあるのが、「見た目問題」です。 かつては、メディアなどで取り上…

心にささやかな幸せを『鍵泥棒のメソッド』

大人の悩みは尽きない。 浮かんでは消え、浮かんでは消え、永遠に迷い続ける。 私たちは悩むために生きているのだろうか。いいや、それは違う。生きることは悩むことだ。でも、悩むために生きているわけではない。 それでは、なんのた…

海を漂う孤独な船『生まれ出づる悩み』

この世の中に、自分のやりたいことを全うする素晴らしい人生を送れている人が果たしてどれくらいいるだろう。きっと、一握りもいないのである。それが現実である。 それでは、その現実を受け止め納得して人生を生きる人がどれほどいるだ…

ハリネズミな大人たちへ『ハリネズミの願い』

 大人になれば、いろんなことを知る。 いろんなことを知っているから、様々な可能性を頭の中で考え、こねくり回し、何をするにも臆病になる。 特に、人間関係においては、それが大きな弊害となる。 子供の頃は、一度でも一緒に遊んで…

現実と空想を揺れるぶらんこ『ぶらんこ乗り』

子供にとって、現実と空想の世界に境界はない。自由に行き来する。そう、まるでぶらんこのように。 大人はどうだろう。きっと、空想の世界はちょっと遠くにある。 どうしてかって、空想が現実のものではないと知っているから。一線を引…

大人の心が失ったもの『夏の水の半魚人』

大人になったいま、子供だった日々を思い出すことがあるだろうか。大人の日々と違って、あの頃は毎日が輝いていただろう。 この世界をいちばん謳歌しているのは、きっと子供だ。子供に聞こう。日々を輝かせる方法を。私たちは大人になる…

大人の事情に潰された少年たちの夢と希望と、過去の傷『アンチェルの蝶』

大阪の港町で、掃き溜めのような居酒屋「まつ」を経営する藤太のもとに、幼馴染の秋雄と少女がやってきます。秋雄は、少年時代を共に過ごした幼馴染・いづみは死んだと言い、彼女の娘である少女・ほづみを置いて店を去ってしまいます。過…

「書くのも話すのも危険なもの」をあえて書いた『残穢』。あなたは手に取ることができますか?

小野不由美氏は、私が子供時代に愛読していたホラー小説(「屍鬼」や「悪霊」シリーズなど)を書かれていました。個性的な登場人物がコメディのような会話を交わしているテンポの良さと、相反して身がすくむようなホラー描写に、飲み込ま…

「整形シンデレラ」と呼ばれた女性死刑囚は、本当に罪を犯したのか?『イノセント・デイズ』

ニュースを見ると、毎日必ずと言っていいほど流れる殺人事件。特番として、過去の殺人事件と犯人を追うドキュメンタリーも目にすることがあります。しかし、番組で描かれる殺人犯の人物像が、実は歪められた全くの別人だったら――? レ…