ウズウズしている若者たちへ。株式会社UZUZ今村社長に聞く!社会からドロップアウトした人間が生きていく方法

連載企画「社会から一度ドロップアウトした人が生きていく方法……」

前回の「フリーター24時間インタビュー」では、働く意欲を失ってしまった
若者について考察していった。

今回は、既卒(卒業後、正社員としての就業経験がないない若者)やフリーター、第二新卒(新卒で入社後、3年未満で退職した若者)になってしまったが、
働きたくてウズウズしている若者たちの動向について考えていきたい。

「新卒至上主義」と呼ばれる日本では、既卒、フリーター、第二新卒に対する目がとても冷たい。社会のレールから一度外れてしまっただけで、就職活動において、リベンジすることがとても難しくなる。

その中でも既卒、フリーター、第二新卒に特化した就職支援を行う株式会社UZUZ。一人当たり平均20時間の面談を行い、就業決定まで徹底したサポートを行っている。入社一年後の定着率は91.6%だ。

そして、既卒、フリーター、第二新卒の方がたった4週間で正社員になれる無料の就活スクール(ウズウズカレッジ)を運営している。
UZUZの今村邦之社長に、既卒や第二新卒に成ってしまい、社会のレールから外れてウズウズしている若者たちへの思いをうかがった。

今村邦之(Kuniyuki Imamura) 1987年生まれ。株式会社UZUZ代表取締役社長。鹿児島出身で高校卒業後、米国アラバマ州立大学ハンツビル校にてマーケティングを専攻。 大学を3年半で卒業し、大手企業には目もくれず、ベンチャー企業に入社。 1年目で売上トップを獲得するべく猛烈に働くも、毎日深夜まで及ぶ労働環境から体調を崩してしまい退職。 短期離職での就職活動の厳しさを身をもって体験したことから、日本の就活市場を変えるべくUZUZを設立する。

既卒、第二新卒の就職支援を行おうと思った理由は?

私自身、転職活動がうまくいかなかったということがあります。
新卒で入った企業を体調不良もあり9ヶ月で離職をしてしまったんです。
アメリカの大学をトップクラスの成績で卒業したのですが、
「すぐに辞めるやつを雇うわけにはいかない」と言われ、
なかなか転職が決まらなかったんです。

就活サイトに登録しても、1年未満で退職した人間は、ほとんど書類が通りません。何より、3年未満の離職者へ向けてのサービス自体が極端に少ないんです。

そのような自分の経験もあって、既卒や第二新卒の層をターゲットにしたビジネスは世の中のためにも役立つし、やりがいがあるなと思ったんです。

働くことを学べる場が必要?

株式会社UZUZは既卒、フリーター、第二新卒の方でも社会人として必要なスキルを学べる無料の就活スクール(ウズウズカレッジ)を運営している。
20代の人向け、営業やエンジニアといった業務の研修を行い、大学では教えてくれない、「働くことを学べる学校」というコンセプトの就活サービスを提供している。

就職希望者の中でも、早い成長を遂げるには実践的な仕事上のスキルが必要になってきます。その仕事上のスキルは大学では教えてくれず、社会に出てから自分で学んでいかなければなりません。

高校や大学を卒業してしまい、社会人経験がほとんどない既卒、第二新卒の方々にとって、社会に出ていくためにもスキルを身につける場が必要なんです。
また同じような境遇の人が集まり、共同で学ぶ場はモチベーションアップにもつながります。
会社に入る前の段階で実践的なテレアポなどの研修を行い、社会人に必要なスキルを身につけ、自信をつけていってもらいたいです。

3年働いたら転職しやすい?

3年は働け! という風潮が強いですが……実際に3年働くと転職がしやすくなります。
しかし、デメリットもあって3年働いてしまうとキャリアチェンジが難しくなります。例えば、ドラッグストアで3年働いていた人は年齢の問題で営業職になるのが難しいんです。27歳まで全くの異業種で働いていた人と23歳の既卒だったら企業は23歳の既卒を選びます。

仕事上のスキルも大切ですが、若さや年齢というのもとても大切な要素になります。

UZUZは毎月、内定者懇談会を行っている。
会社内にある黒板には感謝の声が。

既卒、第二新卒は本当にいらない?

企業は、そもそも育成目的で新卒採用を行い、中途に関しては3年以上の人を
採用しようという動きがありました。
既卒、第二新卒層は必要ないという風潮が強かったんです。

しかし、リーマンショックが終わった2012年ごろからその間の層にも採用ニーズが出てきました。
既卒、第二新卒でも面白い人はいる。人口が減ってきている中、新卒だけに注目していてはダメだと考える企業が増えました。
悪い言い方をすると採用ハードルが低くなったんです。

そして、既卒や第二新卒は挫折を味わったことにより、次は辞められないというプレッシャーがあります。新卒に比べると辞める人も少なくなるんです。

学びの場だと考えて入社する新卒と、次は失敗できないと思って入社する第二新卒の人では、モチベーションがだいぶ違ってきます。

一度挫折を味わったからこそ、既卒、第二新卒の人は意欲的に働く人が多いです。そのことに気づいて、既卒や第二新卒に注目する企業も増えています。

やりたいことが見つからない人へ

20時間の面談でも、「やりたいことが決まっていない」と相談に来る人が
7割くらいいます。
そんな人には「やりたいことが決まっていない」というのは、そんなに変なことではないと伝えるようにしています。やりたいことがないというのが普通なんです。

やりたいことではなく、どんな仕事が向いているかを考えていく事が大切です。

うちの会社ではMKSと言っているのですけど、
Mind(考え方)、Skill(技術)、Knowledge(知識)の3つのうち、どこかに不足があって働くことが難しくなっている人が多いんです。

例えば、考え方……自分の仕事のミスを認めなかったり、何かしらのマインドの面で問題がある人には、20時間の面談できちんと問題がある点を伝えていきます。

その人に合わせて面談をしていると、いくら時間があっても足りなくなってしまうんです。2時間×10回くらいですかね。

その人のマインド面の問題点さえクリアできれば、ちゃんとその人を必要としている企業と出会えるはずなんです。
やりたいことよりも、今自分ができることとしっかりと向き合えば、
いい就職先はきっと見つかります。

既卒や第二新卒の人を必要としている企業は、日本にきちんとある。
そのことを伝えていきたいです。

今村社長のジブン本とは?

最後に今村社長が影響を受けたという本を聞いてみると
『海賊と呼ばれた男』という答えが返ってきた。2〜3回くらい読んだという。
すごい好きでしたね。会社の社長をしていて、この感じだなと。
会社経営は先が見えないんですけど、熱量とチャレンジ精神はこの本からとても影響を受けました。2、3年先のことは誰にもわからないですが、挑戦していきたいですね。

編集後記

今村社長に会ってまず驚いたことは、全身から出てくる熱量だった。
既卒や第二新卒を経験した若者が活躍できる世の中を作りたい、
という熱意が全身から溢れ出て、世の中のために自分ができることを常に考え、自分の仕事に対し誇りを持っている人だった。

常に先が見えない中でも、チャレンジしていくこと自体を楽しむ。
そのことを今村社長はじめ、UZUZの人から学んだ気がする。

株式会社UZUZが出している本
『既卒、フリーター、第二新卒の就活はじめの一歩』

既卒、第二新卒の転職について詳しくわかる本。
一歩踏み出す勇気をくれる。

既卒、フリーター、第ニ新卒の 就活はじめの一歩

  • 著者:岡本啓毅
  • 出版社:日本経済新聞出版社クロスメディア・パブリッシング
  • 発売日:2015/6/2

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WRITERこの記事を書いた人

kikuchan

6月9日(ロックな日)生まれ。 映像制作会社勤務。TSUTAYAから年賀状が届くほどの映画マニア。年間350本の映画鑑賞。 「映画ばかり見てないで、勉強しなさい」と言われて育つ。 学生時代は映画の新人賞受賞。文学だけでなく、あらゆる本を読むようにしてます。 好きな本:『竜馬がゆく』『スティーブ・ジョブズ』 趣味:座禅