地位も名誉も美貌もありません。ほんとは普通の女の子、平成生まれの女性起業家が自然体でいるということ

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5月某日。いま最もキラキラした、世の中から羨ましがられるような女子会が新宿で開かれると聞き、本to美女編集部は駆け付けた。

女子会には恋バナが付き物。女性起業家が恋バナをすれば、結婚や子育て、将来の話、つまり自分が今やっている事業の話にも直結してくるはず。

若手美人起業家として話題にされることの多い彼女たちは本当に幸せなのか?恋バナから探るキャリア像について聞いてみたく、平成生まれの美人と評判の若手起業家の3人に、編集長の森井が直接話を伺った。

人物紹介

(左)七尾エレナ (中)竹村恵美 (右)平井幸奈

(左)七尾エレナ (中)竹村恵美 (右)平井幸奈

株式会社プリンシパル 代表取締役 七尾 エレナ

1989年生まれ。北海道出身、東京都在住。
大学卒業後、株式会社マクロミルに入社。大手広告代理店のマーケティングリサーチを担当しノウハウを学ぶ。その後、株式会社部活動の代表取締役に就任。1年間の任期満了に伴い退任し、2015年に女性に特化したマーケティングリサーチ事業を目的として株式会社プリンシパルを設立。

 

株式会社Coupe 代表取締役兼エンジニア 竹村恵美

1991年生まれ。東京都出身。
スイスの高校を卒業後、立教大学フランス文学専修に入学。大学時代アナウンサーを目指すも、UberのアンバサダーやIT企業でのインターンをきっかけにプログラミングにはまり、美容師とサロンモデルのためのマッチングサービスCoupeを創業。サイバーエージェントベンチャーズより資金調達を実施。第一回StartupWeekendWoman優勝。

 

株式会社フォルスタイル 代表取締役社長 平井幸奈

1992年生まれ、広島県出身。早稲田大学在学中に、12年8月より単身オーストラリアのシドニーに渡りbillsサリーヒルズ店、ダーリンハースト店で修業。
13年9月、日本初のブリュレフレンチトースト専門店『ForuCafe』
15年3月、黄金比グラノーラ『FORU GRANOLA』をスタートさせる。 

 

恋してた方が攻められる

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__女子会の始まりはやはり恋バナだった。

平井
人によっては、「今は恋せずに仕事頑張ってるんです」って言うけど、私はそうじゃない。
竹村
うんうん、わかる。ストレスたまるもんね。
七尾
私、なんかわかんなくなってる、最近。仕事のことで恋を紛らわすみたいな。多忙が私を理性的にさせてくれるから、色々と詰め込んだり……。
平井
あ、それはわかります。仕事なかったら、めっちゃ重い女になる。
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平井
ただそれもわかるけど、経営者ならリスクを取らなきゃいけないシーンもあって、そういう時に「絶対的な味方」がいるっていうのは本当に心強いなって思うんですよね。

七尾
確かに!背負わなきゃいけない時に、「絶対的な味方」がいるかいないかでけっこうリスクを背負えるかどうかが違う気がする。男性だと、起業してて「家族がいると攻められない」みたいなこと言うじゃないですか。「まだ守るものがない状態で攻めたいんだ」みたいなことを聞いたことがあるんですけど、逆な気がしますね。

平井
うん、うん。
竹村
絶対的な味方、大事。攻められる。でもやっぱり恋愛と仕事は比べられないよね。

起業してモテなくなった。

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七尾
ただ会社経営し始めてから、モテなくなったなぁ。

一同(笑)

平井
エレナさんは今もモテてるから。
七尾
いやいやいや。なんかもう「OLです」って言ったほうが絶対に男性ウケは良くて。
竹村
OL経験、ほんと羨ましい。
七尾
新卒で入ってから1年半OLだったんだけど、その時今よりまだマシだった(笑) だけど会社作ってから、誰からもアプローチされなくなったの。
竹村
いや、モテてますよ!
森井
ちなみにこの中で一番モテてる方は?

(全員が、七尾さんを指差す)

七尾
ちょっと!なんで?違うでしょ、なんで。
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平井
満場一致!(笑)
七尾
いやいやいや。なんか敬遠されてるの。
平井
でもそういうフィルターがありますもんね。なんかばりばりやってる、絡みにくい人たちみたいな。
竹村
うん、「自分じゃちょっと」みたいな。
平井
全然そうじゃないのに。
竹村
うんうん。好きになる人って尊敬できる人になりません?私はエンジニアが好きで。自分がやりたいけどわからないことを教えてくれる人が好き。「どこそこのAPI取得して、こういう風なのを書き出せばいいじゃん」、とか言われるとすごいきゅんとする。
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一同(笑)

キングダム愛が強すぎて……

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竹村
支えてもらう人がいてくれるってすごい素敵なことだけど、最近元気なくなったら読む漫画があって。『キングダム』。『キングダム』、大好き!
森井
ちょっと前に、アメトークで「キングダム芸人」やってましたよね。
竹村
はい、やっていましたね。はまったのそれの全然後なんですけど。
平井
めっちゃ最近じゃん!
竹村
そう(笑)初めて読んだのは2ヶ月前とかで。あ、最近読み始めたっていうの内緒にしてもらっていいですか?
森井
わかりました(笑)
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一同(笑)

竹村
でも、本当に学ぶことが多くて。士気の上げ方とかめちゃくちゃ勉強になって。キングダム知ってます?
平井
知らない……。
七尾
三国志?あ、違う?
竹村
三国志じゃない!秦の始皇帝の話なんです。読んだことある人いますか?
森井
三国志はすごい好きなんですが、キングダムは読んだことないですね。

(カメラマン含め誰もいない)

竹村
ちょっと!プレゼンしていいですか?

下僕の本当に下の下の子どもが天下を取っていく話なんですよ。自分の武力の力だけで将軍になれば、土地がもらえるから、下僕と結婚して下僕を生みたいのか?みたいなことを言われて、違うと。「剣の力でのし上がっていこう」みたいな話なんです。そんな下僕のやる気にみんな鼓舞されて、チームが一丸となって強くなっていくんですよ。それって自分に似てるなと思って。弱い部分やマイナスな点がけっこうあるから、それでもやる気があれば付いてきてくれる人はいるし、女で若くてもやる気だけでも話を聞いてくれる人はいる。チームになって勝つためのすごいエッセンスになってくれるんです!

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(一同、竹村さんの熱意に圧倒されて)

七尾
経営者、読むべきだ。
竹村
これ本当に元気出るの!私、本当に漫画読んだことなくて、漫画初なんですよ。本当にはまったの初めてで。
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竹村
この回本当に泣けるの。なんかね、川を渡るシーンが本当にいいの。「戦いの力があるあなたじゃなくて、戦略を考えられる頭のあるあなたじゃなくて、責任感があるあなたじゃなきゃ川を渡れないでしょ」みたいな。やばい、超泣きそうなんだけど(笑)

あとこの回は……

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__この後もしばらくキングダムの話が止まらなく、非常に良いことを言っていたのですが文字数の都合上なくなくカットすることに。しかし、竹村さんのキングダム愛がすご過ぎて、「私、キングダムの書評書きますよ!」と言って書いていただくことに!ほんとに取材のこのタイミングで書いてもらうことになりました。竹村さんが書いてくださった記事はこちらです↓↓↓

あなたに死ぬ覚悟はあるか。『キングダム』が教えてくれた死ぬ気で働くことの本当の意味

2016.06.05

リアリストとドリーマーな私

平井
私の中で仕事って生活を彩る一つの手段だなって思ってるんです。仕事は仕事、恋は恋っていうよりも、仕事も生活の一部。
七尾
うんうん。
平井
仕事=人生って考えるとすごく重くなっちゃうけど、そうじゃなくて。生活を彩る一つの手段だから、家族みたいに大好きなチームで、思うままにやりたいことを全部やってます。
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七尾
そうなんだ。私は2人の自分を持つようにしていて、1人がリアリストで、それからもう1人がちゃんと夢を持ってる自分で。リアリストのほうはやっぱり今日食べてかなきゃならないから、現実的にきちっとお金を生み出せる仕組みを、楽しくないけどそれに向き合える自分がいて。もう1人の自分は、生み出したお金をどうやって自分の好きなことをするかっていうのを考えるようにしてるのが、自分の仕事スタイルかなって。

なので、別に好きじゃないことも割り切ってできちゃったりするし、それは本当に現実を見て、これを今やるべきだ、みたいな。でもそれは本当に後でやりたいことへの投資に使えたりするから、自分を納得させられるし。自然体っちゃ自然体なんだけど、締めるところは締めるスタイルでやってます。

平井
そのバランス、ほんと大事ですね。私はすごいドリーマーよりで。
七尾
でもドリーマーな人、すごいうらやましい。なんかついついリアリストになっちゃって、やりたくもない仕事受けちゃったりして、消耗する時もあるから。
竹村
私はそのリアリストの面がない。
七尾
ないの?
竹村
リアリストの面がないからすごい困る。
七尾
なんかお金のことめっちゃ考える自分と、お金のこと考えない自分もいる。明らかに薄利多売だろうっていうビジネスを今やろうとしてて、それは完全にやりたい、好きだからやるってだけで、でもすごく粗利が出るBtoBのビジネスも外せないし、みたいな感じでどっちも持つようにしてますね。
平井
大事、そうですね。私は昨日もデスクで無意識に「幸せだー」って呟いてて、横にいる社員から笑われたんですけど。「あぁ、こんな企画書を書いて本当に幸せだなあ、天職だなあ」って気持ちでいつも働いてます。
七尾
素晴らしい。本来はそれで正解で、ただ私の場合、好きじゃないことをやらなければ生活できないから。好きなことだけで、まだマネタイズできてないから、もっと頑張るか、そういう感じですね。
平井
マネタイズっていう意味では言うまでもないけど飲食業の利益率は圧倒的に低いです(笑)でもだからこそ、目の前の人に「美味しい」を届けられるリアルな場を大切にしたいって思うんですよね。一方で「飲食業」の型にはまらない展開がしたいとも思ってるんだけど。

「美貌も、地位も、名誉も何もないですから!」

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森井
美貌、地位、名誉、お金とあらゆるものを手に入れたお三方にですが……
平井
まず美貌は持ってないので!!
七尾
地位もない!
竹村
名誉もない!
平井
全部ないんです。
七尾
いや、本当。
平井
なんか逆にそう見られることがないですか?地位がある、みたいな。「社長なんだからお金持ってるでしょ?」みたいな。
七尾
ああ、なんか勘違いされる。
平井
私、地元広島で地元帰ったら、「おごれよ」って言われて。本当にお給料初任給ぐらいですみたいな。
竹村
初任給くらいでもすごいですよ。だから2人はわかんないですけど、地位もお金もないです、ほんとに。いまは投資してもらいながら赤字ながら事業を伸ばしている段階なので、倹約の毎日です。でも今、美容系の仕事しているじゃないですか。

美容系の人と会う時に、髪がプリンだったりとか、ネイルがぼろぼろよりも、気を遣っている方が同じ土俵で話してもらいやすい。そこだけは倹約せずお金かけて気をつけている。社員にも美容代支給したいって思ってる。社長ってそんな地位もお金もないですよ。2人はね、わかんないけど。

平井
いや、私もそんな。普段全然お金を使わない。群れが嫌いだから、経営者交流会とか、異業種交流会とか行かないし。
竹村
私も嫌い。
平井
合コンとかもまったく行かない!
竹村
最後の、違う話じゃない?

一同(笑)

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平成生まれの女性起業家が目指す先にあるものとは

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平井
私の目標は上場することじゃなくて、幸せに生きることです。起業家精神をなくしたら終わりだけど、自分ができる範囲で、自分の事業から周りにいる人たちを幸せにできたらいいなって思うんです。「スタッフもお客さんも配達のおじさんも、フォルスタイルに関わってくれる全ての人が幸せ、で私も幸せ」っていう状態。そのためにどんどん前に進んで行かなきゃいけないなって思ってるんです。
七尾
わかる、うん。だから絶対的に上場してる人が、羨ましいかっていうとそうじゃなくて。
竹村
私は上場企業の経営者としゃべる機会があると、もうなんか力の差に圧倒されすぎて、毎回しゃべってくれてありがとうってなるんですよね(笑)
七尾
え、会う機会ある?
竹村
あります、あります。VCから資金調達していて、そのVC経由からたまに。
平井
それがいいよね、投資受けると。
竹村
そう。私は上場を目指していて死ぬ気で努力しているつもりなんだけど、すごい上場企業の経営者の人とか、たまにみんなでご飯とか行かせてもらえる機会があって話すと、それこそ経営者っていう同じ肩書きなのに、全然やってることも見えてるものも違っていて、毎回新たな視点をもらえてすごい勉強になる。
七尾
でもみんなそれぞれスタイルがあるからさ。やり方とか、向いてる向いてないとか。上場するとか、世界を変えたいっていうわけじゃなくて、単純に女性だから子どもも生みたい、結婚もしたいってなると、あれもこれも全部叶えるためには、自由な時間と自由に使えるお金を作らないといけないと思ってて、会社員ははまずそれができないから。
平井
めっちゃわかる。
七尾
今、自営業やってて本当に思うのが、労力に対する対価が大きいから、だから自由な時間もすごい取りやすい。経営は自分の生活もすごく豊かにできる手段で。
平井
理想ですね。
七尾
だからいずれうまくオペレーション組んで、私がいなくてもちゃんと回る組織をきちっと作り上げた段階で、結婚して子ども生んで、というのを実現したくて今頑張っている。それをたぶん上場とかしちゃうと相当な労力かけちゃうし、組織も大きくなればなるほど収集付かなくなるから、そこは見てないって感じですね。
平井
そうですよね。私は職人気質だったんだけど、2年前くらいに「人に任せることができない限り私は私の事業の奴隷になっちゃう!」って気づきました。自分を自由にするための仕事、手段なのかなって。

自然体でいいんだ。これが本当の私。

平井
そういえば昔「メディアに出てる経営者・平井幸奈と、素の私である平井幸奈」とのギャップにけっこう悩んでた時期あった。

メディアをみたお客さんがお店に来て「平井さんいますか?」って言ってくださること結構あるんですよ。その時、出て行くの本当に嫌で。なんかメディアに出てる経営者・平井幸奈、しっかりしている平井幸奈であらなきゃいけないから、「ふえええ」とか言ってられないの(笑)だから、「いないって言って」ってオフィスに隠れてる、みたいな時期があった。

七尾
そうなんだ。
平井
でも今はもう自然体。開き直って自然体でいられることが、経営者という職業で天職。社員とも、自然体で全てをさらけ出すことで心を開いてもらって信頼関係を築いてて。そう考えるともうありのままで、別にかっこつけることもないし、上場というか、大成功させる大きなビジネス、社会的に誰もが良いっていうビジネスをやらなくてもいい。胸を張って生きていいんだなって思ってて。
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七尾
幸奈ちゃんは自然体だよね。
竹村
幸奈ちゃんはすごい。ほんと自然体。
七尾
本当にやりたいことやってるって感じが出てる。
平井
でも今回、新しいビジネスであるバルやります!って言っても、賛否両論あって。バルってどうなの?って周りからいろいろと言われていて。でもそこは誰になんと言われようと、やりたいからやるんだ、みたいな。
竹村
そういうことができるんですよ、幸奈ちゃんは。
平井
やりたいからやる。寝たい時は寝る。食べたい時は食べる!笑
七尾
わかる。それが一番。
平井
五感に忠実に。仕事は大事だけど、自由な時間ができたら恋もしたいし。
竹村
でもわかる。女性起業家だから、恋できないとか、結婚できないとか、子ども産めないとかは、違う気がしますね。
平井
なんかそこが因果関係だった、私。逆に女性起業家だから、そういう自由な時間があって、結婚できる。もっとより、幸せな人生が送れる。
竹村
子どもとの時間が取れるね。
平井
家でも仕事できるし、それでもお金生めるから、家族みんなハッピーみたいなのが理想。
七尾
子どもの参観日とか行きやすいよね。経営者だと。
平井
うん。
竹村
確かに自由はききますよね。
平井
私、夢があって。しわしわなおじいさんとおばあさんになって、もう仕事とか何にも関係なく、朝、おじいさんがコーヒー豆をひいて。で、おばあさんは私なんですけど、「いい香りじゃのう」「そうですねぇ」っていう朝を迎えることが夢なの。

最後に

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 僕は一つ勘違いをしていた。いま話題の美人若手起業家。近寄りがたい、強い、お金を持っている。初めはそんなイメージだった。正直、この取材が楽しみである反面、怖さもあった。しかし、会ってみたらそれら全て勘違いであることがすぐにわかった。

誰とは言わないが、ある人は「メディアからたくさん声かけられるんですか?」という質問に対し、「かけられます」と言った後に、「かけていただけます」と言い直していた。

言葉選び一つ取っても彼女たちはすごく謙虚だ。傲慢さの欠片もない。近寄りがたいなんてメディアが作り上げた虚像。

ただ人より少しだけ努力をしていて、人より少しだけ自分のやりたいことに真っすぐで、素直で、自然体でいるだけ。彼女たちも皆と同じ、幸せになる途中なのだ。

(文・森井悠太/カメラマン・横須賀馨介) 

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2016.03.13

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WRITERこの記事を書いた人

森井 悠太

「本to美女」副編集長。 1990年生まれ。慶應卒。一浪、一留、一休学と余すことなく学生生活を送る。2016年1月から株式会社SENSATIONにジョイン。 芸能事務所のスカウトマンを経験。渋谷でNo.1スカウトマンになれた経験を書き、第10回出版甲子園で準グランプリを受賞。モラトリアム症候群で、某大手IT企業の内定を入社ギリギリで辞退。結果、ニートとなる。その後、銀座で会員制のバーテンダーを経て、「本to美女」に参画。 キャッチコピーはアクティブなヒキコモリ。生粋のHONZ被害者でもある。