若者よ、カイシャとショウワを理解せよ!『課長 島耕作』

課長 島耕作

  • 著者:弘兼憲史
  • 出版社:講談社
  • 発売日:1985/6/14

単なるサラリーマンのサクセスストーリー…?

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 サラリーマンの夢と妄想を体現した男。主人公、島耕作。
連載が開始された1983年当時はリアルなサラリーマン社会を描いた漫画として、
主に島耕作と同世代の団塊世代のサラリーマンから支持を集め大人気作品となりました。

大手電機メーカー初芝電産(Panasonicがモデル)に勤める主人公・課長 島耕作は、仕事をしたり、不倫をしたり、不倫をしたりしながら出世の階段を駆け上っていきます。

 名前くらいは聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。
同シリーズは島耕作が出世する度にタイトルが課長~部長~常務~といった具合に変わっていきます。現在も連載中で、島さんは現在、経団連会長(!)としてご活躍中です。

 私は本作品を「学生」と「働く人たち」の両方にとって学びを得ることができる作品だと思います。

つまり、学生にとっては、
「働くとはどのようなものであるのかの覚悟を学ぶ本。」

働く人たちにとっては、
「昭和を生き抜いた先輩方への理解を学ぶ本。」
です。

 私自身も学生時代に読んだ時と、働き始めて読み返した時で、本作品に違った印象を持ちました。
では、単なるサラリーマンのサクセスストーリーにとどまらない『課長 島耕作』の魅力とはどのようなものでしょうか?

ハラスメントという言葉がない時代…?

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平成28年。今では過剰なくらい「ハラスメント」という言葉であふれています。
(「セクハラ」「パワハラ」に始まって、就活生に対する「オワハラ」、においのハラスメント「スメハラ」なんてものもあるそう。)

『課長 島耕作』が生きる80年代から90年代初頭にかけての時代に「ハラスメント」なんて言葉はありません。
そんな荒っぽい時代のサラリーマンとは何なのか、を学ぶことができる象徴的なエピソードは第9巻収録STEP 81でしょう。
島耕作が課長を務める販売助成部ショウルーム課が作成した企業カレンダーの落丁が発覚し、配布先の販売会社の社長達に上司の中沢部長と共に島耕作が謝罪に向かうという話です。

販売会社の社長達がずらりと並んだ宴席が設けられ、様々な苦情が島耕作たちにぶつけられます。そして、販売会社の社長はこういうのです。「ひとつ裸踊りでもやってバァーッと盛り上げてくれんか!」。
島耕作は何でそこまでしなきゃいけないんだ、冗談じゃないとはぐらかそうとするのですが、「なんやおまえ!罪ほろぼしに来たんやないんか!」と一喝され宴席はあわやとんでもない雰囲気に。そこで、中沢部長が一言。「え 何ですか?裸踊り?私の得意芸ですわ」。

部長のプライドを捨てた裸踊りで何とかその席を切り抜けた島耕作と中沢部長。

社会の一員となるということ…?

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平成に働く皆さんの会社はもしかしたら、島耕作の生きた昭和の会社よりは幾分かスマートになっているかもしれません。もしくはそうでない部分もあるのかもしれない。

けれども私が何を言いたいのかというと、そんな会社の荒っぽさを覚悟すること。
そして、そんな時代をくぐり抜けた上司のことを理解すること(経験上、しょうもない上司ほど昭和ノリをひきずっています)が大事だということです。

それが、昭和、平成という時代を生き抜いた先輩方が作りあげた「日本社会の一員となる」ということではないでしょうか。

こんなお悩みを解決!

  1. 会社で働くってどういうことかイメージがつかない…?
    ⇒荒っぽくて泥臭い、働くってそういうことだと覚悟しよう。
  2. あのしょうもない上司が理解できない…?
    ⇒セクハラ、パワハラ渦巻く時代を生き抜いた世代が今、上にいる。彼らのことも理解しよう。

荒っぽいショウワエピソード集

初芝電産
“部下の彼女と不倫”
“上司の意向を組んだ政略結婚”
“露骨な派閥勧誘”
“報復人事でクビ”

筆者の会社

“銀座で経費で飲みまくっとったなあ~”
“残業100時間してやっと残業を2桁時間つけてもらえた”
“入札で購買担当にはフェアレディZが贈られた”
“仕事の途中で卓球してた”

課長 島耕作

  • 著者:弘兼憲史
  • 出版社:講談社
  • 発売日:1985/6/14

モデルプロフィール

karin_profile
  • 名前: 林花梨
  • 生年月日:1995/07/23
  • 出身地:滋賀県
  • 職業:慶應義塾大学
  • 一言:毎日踊っていたい!
  • 最近の悩み:朝、起きれません

(カメラマン・Rimi Sakamoto/個人サイト・http://www.rimisakamoto.net/

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