エイプリルフールをSUCCESさせる方法『アイデアのちから』

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本日はなんの日か。
「先輩のことずっと好きでした。付き合ってください」

本日はなんの日か。
「この度、会社を退職する運びになりました。連絡が遅くなり申し訳ありません」

本日はなんの日か。
「ホワイトハウスに爆弾が仕掛けられたらしいよ!? 犯人の要求はまだ分からないんだって!」

「はい、ぜんぶウソぴょーーーーーーーーん」
ああ、今日はエイプリルフールか。そうだったな。

世間に嘘が蔓延する4/1。ある意味、一年で最もクリエイティブな日かもしれません。
しばらく上司のしょうもない嘘に振り回されることは目に見えていますが、本でも読んで、冷静さを取り戻しましょう。

さて!
いよいよ「おもしろいアイデアが思いつかない」お悩みに終止符を打つ本をご紹介します。(※ちなみに、嘘ではありません)。クリエイティブな日には、クリエイティブな本がおすすめです。
本日ご紹介する本は、全米で150万部のミリオンセラー『Made to Stick』の翻訳版、『アイデアのちから』チップ・ハース、ダン・ハース。
最初に一言だけ言わせてもらうと、とてつもなく良書です。

成功したアイデアにはSUCCESがあった。

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ん、成功したアイデアに”成功”があった? 意味被ってないか?
いいえ、重複ではありません。実はこれ、6つのキーワードの頭文字を重ねたものです。このキーワードこそ、優れたアイデアに共通した成功の法則なのです。

1999年、イスラエルの研究チームが優れた広告作品を200点集めました。どれも名のある広告コンテストで最終選考に残るか、受賞した作品です。分析の結果、89%が6つの法則に分けられると発表しました。さらに驚くべき研究結果が。
賞を取っていない広告作品200個を調べ、6つの法則に当てはまったのはわずか2%。
「創造性の高い広告はみな似通っているが、不出来な広告はそれぞれ違った意味で創造性に欠ける」ことを示した数字でした。とりわけ大切なのは、成功したアイデアには共通点があったという事実です。その共通点が以下のもの。

S・・・単純明快である(Simple)
U・・・意外性がある(Unexpected)
C・・・具体的である(Concrete)
C・・・信頼性がある(Credible)
E・・・感情に訴える(Emotional)
S・・・物語性(Story)

それぞれの頭文字をとって、SUCCESです。
では、具体的に人類の記憶に残り続けるアイデアを例に出してみます。1961年、ジョン・F・ケネディ大統領の名スピーチを取り上げてみましょう。

当時、宇宙事業でアメリカはソ連に大きく引き離されていました。ソ連の宇宙飛行士ユーリ・ガガーリンが人類初の有人宇宙飛行を達成。その一ヶ月後に米国の宇宙飛行士アラン・シェパードがこれに続くも、なんとかしてソ連の先をいきたいと願った矢先、放った言葉が

「わが国は、60年代の終わりまでに人類を月に着陸させ、無事地球に帰還させるという目標の達成に全力を尽くすべきだ……。これに賛同するなら、一人のみならず国民全員が月に行くことになる。一人を月に立たせるためには、われわれ全員の努力が必要だからである」

これは大変なことです。
地球じゃない、全く別の天体に着陸するなんて。さらに帰還させるとも豪語。当然、国民は驚き、関心を寄せ、国が一つになりました。そして、1969年7月20日、アポロ11号に乗り込んだアームストロングらは月面に不時着できたのです。

何度聞いても感動する話ですが、涙はひとまず控えて下さい。
お気づきでしょうか。このケネディ大統領の演説にはSUCCESのすべてが詰まっています。
単純明快か? イエス。意外性があるか? 大いに。具体的か? 非常に。信頼性はあるか? 内容はSFチックだが、大統領の言葉である。感情に訴えるか? もちろん。物語性は? 短いが、ある。

「人類を月に立たせる」という単純明快で、具体的、さらに意外性もあるメッセージが人々の記憶に強く残ったのです。著者は、これが企業のCEOだったら「われわれの使命は、チーム中心の最大規模のイノベーションと、戦略的目標に沿った航空宇宙計画を通じて、宇宙産業の国際的リーダーとなることだ」と言っているだろうと冗談を添えています。

本書を読む意味

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この本のエッセンスは、SUCCESの法則を理解し、「このアイデアはどう優れているのか」と自問できる能力が身につくことです。概要を知るだけなら上記6つの法則を理解するだけで問題ありませんが、それでもやはり本書を読む意味はあります。

理由は、人は物語性がないと忘れてしまうということ。

「負け惜しみ」という言葉を理解する際に、多くの人がイソップ童話の『すっぱい葡萄』を読んだのではないでしょうか。狐が木の上に実っている葡萄を見つけ、食べようと試みるも全然届かない。「どうせあの葡萄は酸っぱいに違いない」そう吐き捨て、狐は立ち去ります。

『アイデアのちから』では、そういった概念を理解する際に豊富な物語(あるいは事例)を示して、あなたの記憶に残る手助けをしてくれます。単純明快を理解するには、サウスウエスト航空の「当社は最格安航空会社である」という話や、意外性を理解するにはソニーの「ポケットに入るラジオ」の話など、抽象的なイメージ論は一切ありません。

エイプリルフールは、最もクリエイティブな日である。
もし、そうであれば素材に満ちた一日でもあります。世の中のウソ企画を見渡し、「どれが一番クリエイティブか」の判断をSUCCESで分解してみましょう。なぜ、面白いのか。その理由が見えてくるはずです。

こんなお悩みを解決!

  1. 社内でしょーもないウソが蔓延。エイプリルフール症候群に感染しそう。
    →つまらないウソほど厄介なものはありません。毒される前に手を打ちましょう。必殺技を伝授します。「Sorry. I d’ont know……」と首をかしげ、相手の目を黙って見つめます。そうです、あなたは今日一日、波に打ち上げられた外国人です。「じつは私達付き合ってま~す♪」等の報告はすべて無効化できます。そして、頃良いところで「いや、それおかしいでしょ」とツッコむのがおすすめです。〇〇が正気に戻った!と社内が歓喜に包まれ、MVPは間違いなしです。

アイデアのちから

  • 著者:チップ・ハース/ダン・ハース
  • 出版日:2008/11/13
  • 出版社:日経BP社

モデルプロフィール

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  • 名前:佐分利侑右奈
  • 生年月日:1994/11/25
  • 出身地:岐阜県
  • 職業:東京家政大学
  • 趣味:野球観戦
  • Twitter:@ty8625

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Myコーデ

WRITERこの記事を書いた人

小幡 道啓

累計2億円以上の借金王の元に生まれ、怒号と罵声が飛び交う家庭で育ったアウトローだが、底ぬけにポジティブ。飲み会でも「父親が行方不明です」と不謹慎なネタを言ってはスベっている。Amazon Kindle販売員時代には年間NO.1売上を達成。現在は、「逆境でのユーモア」をモットーに本to美女編集部編集長。