100の基本 松浦弥太郎のベーシックノート
- 著者:松浦 弥太郎
- 出版社:マガジンハウス
- 発売日:2012/9/25
人生を旅するためのシンプルなルール
新しい年を迎え、今年の目標や今年挑戦したいことを掲げる人は多いのではないだろうか?私もその一人だ。今年はこんなことをしてみよう、今年は去年よりも頑張ろうと机上の空論を並べてみる。そんなある日、毎年のように来年の目標を考えている時にふと思ったことがある。自分にとって本当に必要なものはなんだろう?特に目標や生き方となると、未だ見ぬ先のことに目を向けがちだが、本当に大切なことは今までの人生から学んだことをきちんと自分なりに整理し生かすことではないだろうか?
こんな疑問が浮かんだときに出会った本が松浦さんの書いた本書である。
この1冊には、次のステップに進むために必要な人生のシンプルなルールが詰まっている。
常に変化させていく「人生の基本」

この本の著者である松浦さんは「COWBOOKS」や「暮らしの手帖」の編集長である。暮らしについて提案すること、考えることを生業としている松浦さんが大切にしていること。
松浦さんは”日々、仕事や暮らしをしていくなかで、いつもひとやものごとに好奇心を持って、それらを見つめていると、はっとするような、ささやかな感動や発見、思いつきとか、素敵だなぁと思うようなことにきづくことが多いのです”と語る。日々の生活の中で発見した気づきを宝物のように書き溜めたのがこの100の基本だ。そしてこの100の基本は「人生という旅の地図」のようなもので、迷ったら何度でも見返して、違うと感じたらアップデートしていくものだそうだ。
自分を知るために、自分の学びのために大切なことをしっかりと文字に残してシンプルに整理する。簡単そうに感じるが、自分にとって大切なことをしっかり文字に起こして整理することはなかなか出来ないことでもある。ここからは、松浦さんの人生の地図から感銘を受けた言葉をいくつか紹介しよう。
「絶対」「普通」という言葉を使わない

今日1日を思い返してみて欲しい。「絶対」や「普通」を何回口にしただろうか? 松浦さんは存在しない「絶対」や「普通」という言葉をできるだけ使わないように心がけているという。その理由は相手と意見が対立しても「自分がわからないだけで、相手が正しい」と譲ることで、ものごとはぐんと前に進むからだそうだ。
絶対や普通という決め付けの言葉で、簡単にものごとを測らない。ものごとや人の本質や本音をちゃんと見ること。この本には松浦さんの千里眼を垣間見れる言葉がたくさん潜んでいる。
「虫眼鏡」と「望遠鏡」

松浦さんがいつも心がけていること。それは2つのものの見方をすることだ。まるで虫眼鏡と望遠鏡のように。”近くのものを見る力と遠くのものを見る力が合わさってこそ、本質を見るということに近づけます”と松浦さんは言う。
今の自分と10年後の自分。今周りにあるものと、自分が持っている全てのもの。2つの視点から捉えることで本当に大切なものが見えてくる。今月はちょっと服を買いすぎたかもしれない、なんてクローゼットをみて考えた私がいた。
考えや思い、アイデアは、紙に書く
あっ!良いことを思い付いた!と閃いたアイデアも気が付けば忘れてしまい、いつの間にかなかったことになってしまっている。紙に書いて覚えておく。たったそれだけのことを疎かにするようになったのはいつからだろうか。
「アイデアは探していないときに見つかる」と松浦さんは言う。自分の人生にプラスになるアイデアや、一瞬で通りすぎてしまう気持ちこそ大切に書き留めていつでも見返すことができるようにしなければならない。
人から学んだ経験を自分のものにする力
”他人から預かっていたような宝物が、自分の経験によって、ああそうか、と納得できて、はじめて自分のものになる”と松浦さんは語る。経験から学んだものを自分のものにする作業こそがこの100の基本なのだ。
本書の中には松浦さんの100の基本の他に「COWBOOKS」の100の基本も掲載されている。どちらもシンプルかつ明解な考えばかりだが、改めて考えると忘れていたことも多いなぁと気づかされる。
さらに本書の末尾には自分の100の基本を書き込むページが用意されている。
自分だけの人生の地図をぜひ一度考えてみてはどうだろうか。今まで気付けなかった新しい発見があるに違いない。
今日のポイント
- 自分にとって本当に必要なものを書き出してみる。
- 自分だけの100の基本を作ってみる。
- 今までの人生から学んだ経験を振り返ってみる。
100の基本 松浦弥太郎のベーシックノート
- 著者:松浦 弥太郎
- 出版社:マガジンハウス
- 発売日:2012/9/25
モデルプロフィール

- 名前:粟野仁美
- 職業:事務、withgirls レギュラーメンバー
- 趣味:散歩
- Blog:s.ameblo.jp/hi-piyo-piyo-hyon-hyon/
(カメラマン:伊藤広将)
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