出身校も経歴も肩書きも年齢も収入も全く関係ない『圏外編集者』という生き方。今を生き抜く本質的バイブル本。

圏外編集者

  • 著者:都築 響一
  • 出版社:朝日出版社
  • 発売日:2015/12/5

 

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小さい頃。
父親に、よく言われたことがある。
「いい仕事に就きなさい。」と。

いい仕事ってなんだろう。

つい最近まで、“いい仕事=大企業がやっている仕事”と思い込んでいた自分が少なからずいた。

就職して広告業界に身を置いた自分は、大きな仕事に就いて、日々仕事に励んだ。

時には、得意げに友人へ「今、こんな大きな仕事をやっているんだ。」と自慢げに話してしまったこともあった。

しかし、それと同時に、自分の中では、なんだか“やるせない”といった空虚な気持ちを持っていたのを確かに覚えている。

きっと個人差はあると思うが、自分にとって仕事の大小なんていうものは、関係がない。価値がないのだと思う。

そんなジレンマを抱えながら、出逢った本がこの『圏外編集者』である。

この本は、自分に、自信と勇気。そして“自分らしくある”ことを教えてくれた。

編集者でいること。しかも“圏外”であるということ。
それは、自身が社会人になり、業界というものや会社というものが、いかに“俗的”で“それっぽいもの”であるということに気がつく大きなきっかけになった。

そんな本をご紹介したいと思います。

自分だけの編集視点を養うには?

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ざっくり言うと、編集者の仕事は企画を考えて、取材したり作家に執筆してもらったりして、本や雑誌を組み立てること。なかでもいちばん重要な役割は、著者が創作以外のことを考えなくていいようにすることだと僕は思う。

今まで、「編集者」という仕事は、スマートに流行り・トレンドを押さえて、バリバリの花形の世界であると思っていました。
しかし、著者の都築響一氏は、その真逆とも言えるスタイルで、自分一人で取材をするときは取材を行い、写真の撮影だってする。移動も時には、原付バイクで行うといったものであった。
最終的な編集物のために、好奇心と熱量で、今できる最適の手段を考える。
“編集に「術」なんてない。”という彼の言葉には、心が強く突き動かされたのを今でもよく覚えています。

『TOKYO STYLE』をつくった際に、メディアが取り上げる例外的な「東京」が、いかに美化されたウソなのか、「大手メディアの欺瞞」にこのへんで気づいたことが、僕にはすごく大きなことだった。

業界に入って仕事に就く前、自分自身も、大きなメディアに憧れました。テレビやCM、雑誌や広告、そこに取り上げられるものすべてが“本物”であり、“凄いもの”であるのだと思っていました。
しかし、蓋を開けてみるとそこには、大きなものになればなるほど、“大きな事情”と“大きな思惑”などばかりが渦巻き、憧れていたものとは遠いものでした。
そんな欺瞞にすごくショックを受けた自分を今でもよく覚えています。

好奇心とアイデアと、追いかけていくエネルギーだけが溢れるほどあれば、それ以外のものはあとからついてくる。

現在、自分自身も仕事以外のプライベートワークとして、編集やイベント制作、作品制作などを行っている。まちの廃れてしまった産業とカルチャー・エンタメを掛け合わせて新しい価値を創る。そこには、事情も欺瞞もなくて、ありのままのリアルをありのまま創っていく。そんな際に、あるのは“好奇心とアイデアとエネルギー”だけ。今までやったことがなかった、企画やブッキング、イベント運営、グラフィック制作、プロデュース、ディレクション、プレスリリース、グッズ制作、WEBサイト制作などなど、本当にあとから色々なものが自分のスキルとしてついてきました。必要なのは、“好奇心とアイデアとエネルギー”そう確信しました。

誰もやっていないことをするには?

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「詩壇」の外側にこそ、スリリングな言葉はまだいくらでも転がっているのではないか。現代美術の外側にアウトサイダー・アートがあるように現代詩の外側にある何かを探せたら。

現代美術・現代音楽・現代文学など難解にしておくことが専門家の商売のような気がする。そんなものは、自分に教養がないから、難しいことだからやっぱり凄いものなんだと勘違いしてしまうことがあります。

業界は死に、詩は残る。

本当に大事なところは、界隈の権威や立ち位置などではない。
芸術業界ではなく、芸術。音楽業界ではなく、音楽。文学業界ではなく、文学。そういうことなのだと思います。

編集者にできることって何でしょう?

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僕はジャーナリストだ。ジャーナリストの仕事とは、最前線にいつづけることだ。天才とクズと、真実とハッタリがからみあうストリートにある。

「編集の仕事は、ジャーナリストの仕事でもある。」と都築響一氏は言う。

みんなが「これがいい」と言っているところで、「いや、こういうのもアリなんじゃないのか」という、選択肢をなるべくたくさん示すのが役割なのではないか。

確かに、みんながいいと思うものについていけば、安パイで間違いがない。というように思ってしまうかもしれない。
しかし、それはきっと、自分で判断を下すこともせず、自分の目で見て、自分のなりの答えを導き出すことを一切行わないという一番怖いことなのかもしれない。

新しいものを生むこと。今のリアル・真実を見つめていくこと。
もう大きなものが全てではない。大きいものは怖くない。

自分の信じたものを信じて生きていく。

これに尽きるのではないかと思います。

こんなお悩みを解決!

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① 現実とのジレンマに悩んでいる人
現実と理想は違うもの。しかし、その中にこそ、真実が見えてくるのだと思います。現実とどう向き合うか。その答えがこの中にある気がします。

② 自分を信じる
自分がつくるもの、自分が良いと思ったものに自信を持つことは難しいこと。
今の時代、そこに付け加えられるいろんな情報がいろんな価値をつけてくる。
そんないろんなものになんか踊らされず、シャンと自分自身を信じて生きていく。自信を持つことを教えてくれます。

圏外編集者

  • 著者:都築 響一
  • 出版社:朝日出版社
  • 発売日:2015/12/5

モデルプロフィール

Makino_profile
  • 名前:牧野友美
  • 生年月日:9/5
  • 出身地:千葉県
  • 職業:大学院生
  • 受賞歴:with スターメンバー
  • 趣味・一言:ピアノ演奏もしてます♡
  • 最近の悩み:読書が好きで読みたい本は即購入するのでベッド周りが本で山積みに。最近時間が無くそれぞれ1日3ページ程しか進んでいません。。。あと貧血。
  • Twitter:@tomochii__
  • Blog:http://ameblo.jp/tomochiitotino/

(カメラマン・Rimi Sakamoto/個人サイト・http://www.rimisakamoto.net/

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