「雨の日にこっそり身につけたい!日本の「粋な」心」

しとしとと新緑に落ちる雨粒をみていると、日本の四季の美しさを感じる。日本特有の美学は風景にまで染み込んでいてるようだ。日本の美学と言えば、江戸で愛された「粋」という言葉がある。「粋な計らい」や「粋がいい」など、どこか憂いがあり上品な「粋」とはどのような世界観なのだろうか。雨が続く梅雨の季節は、普段はなかなか触れることができない世界を知るためにうってつけの日だ。

①『粋な日本語はカネに勝る!』/立川談四桜

「粋」か「野暮」か?かつて江戸っ子にはお金にも勝るこのような価値観があった。どれだけお金を持っていても、立ち振舞いが「野暮」であれば、どこか垢抜けないのだ。では、「粋」というのはどのような振る舞いなのか。読みやすいように1、2ページことに分けられているテーマを知るたびになるほど!と思う人も多いだろう。また、本書は、落語家である立川談四桜により書かれたものである。時折書かれている小噺に触れることができるのも、また「粋」ではないだろうか。

お金では買えない「粋」の心を覗いてみませんか?『粋な日本語はカネに勝る!』

2017.06.12

②『日本人の心がわかる日本語』/森田六朗

日本語には独特のニュアンスを含むものが多く、外国人に教えることが難しいと聞いたことがある。本書には「粋」だけではなく「愛想」や「わびさび」など、外国人に説明することが難しい日本語がずらりと並んでいる。このような言葉の裏側には、日本人特有の習性や感性が潜んでいるようだ。日本語の裏側を垣間見ることができる1冊である。

日本語から見えてくる日本人の心『日本人の心がわかる日本語』

2017.06.13

③『日本のデザイン』/ 原研哉

 

今度は「粋」をデザインという視点からみてみよう。本書では、日本のデザインのこれまでとこれからを知ることができる。デザインと聞くと、外見を彩るイメージが強いと思う。しかし、本書では日本のデザインが持つ機能性が生活の質を向上させることにつながると考えている。マンホールのふたが丸いことやボールが丸いことも、機能性のあるデザインの結果なのだ。現在も日本のデザインは、刻々と進化している。デザインに興味がない人でも楽しめるような、また違う視点から覗いたデザイン論です。

機能性というデザインがある「日本の未来」はデザインできるのか?『日本のデザイン 美意識がつくる未来』

2017.06.14

④『心が通じる 一言添える作法』/白井由妃

最近、手紙を書いたのはいつだろうか。文明の発達と共に、自分の気持ちを書くという行為をすっかりしなくなった。しかし、本書を詠むことで一言言葉を添える「一筆箋」の魅力に気付くのは私だけではないだろう。自分の言葉を一言添えるだけで、相手との距離が縮まりコミュニケーションが円滑になる。本書には、そんな一筆箋の書き方や使えるフレーズが丁寧に説明されている。普段口にすることができない言葉を素直に書いて渡してみるのもまた、「粋」ではないだろうか。

筆無精から脱出!たった3行の粋な言葉が印象を変える『心が通じる ひと言添える作法 』

2017.06.15

⑤『「いき」の構造』/九鬼周造

最後に紹介するのは、「いき」の哲学書である。著者は、1920年代にヨーロッパへと渡り、哲学の秀才として数々の研究を積んだ九鬼周造である。彼は日本の外側から日本をみて、独特の「いき」を哲学的に解釈することに挑んだのだ。彼は「「いき」とは「垢抜かして、張のある、色っぽさ」と定義した。なるほど、いきには色っぽさが必要なのか。本書では、いきをさまざまな方向から考察しているのはもちろんのこと、短歌から日本人特有の感情を解析する試みをしている。哲学と聞くと、敷居が高いように感じるが一人で頷きながら読み進めていくことができると思う。

「いき」を哲学的な視点から見てみよう『「いき」の構造』

2017.06.16

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WRITERこの記事を書いた人

そらい なおみ

言葉、コラージュ、写真等の作家活動を通じて大切な何かを伝えられたらと思っています。 2015年東京銀座にて個展開催、2016年ロンドンでの企画展参加。ライターとしても精力的に活動中。 幼い頃から「本」を通じて大切な感情を学んできました。その分「本」を通じて「本」に恩返しが出来るといいなぁと思っています。