お金に支配されない幸せってどういうこと?『お金はサルを進化させたか』

お金に振り回されすぎる人生は嫌だ!

毎日、当たり前のように使っているもの、それは「お金」。私たち人類にとってなくてはならないものです。

しかし、「今手元にいくらお金があるか」、「いくら稼げるか」、「これを買ったら損じゃないか」……。
日常生活の取捨選択や価値観など、もしかしたら「お金」に左右されすぎていませんか?

「より充実した人生を送るために、お金に振り回されるのではなく、お金をコントロールしよう」

日本の銀行、外資系投資銀行を経て現在は経営者である筆者が、良き人生を送るための「日常経済学」の世界を解説します。

経済学というと難しく聞こえ、それだけで抵抗感を持つ人もいるかもしれません。しかし、本書は専門書ではなく、あくまで「日常」経済学。奥が深いけれどとっつきやすい具体例がちりばめられており、経済の全体像を理解しやすい構成になっています。

少しだけ、経済学の世界を覗いてみましょう。まずは、「ファイナンスの世界」。

お金はサルを進化させたか よき人生のための日常経済学

  • 著者:野口 真人
  • 出版社:日経BP社
  • 発売日:2014/11/14

そもそも「消費」って?

ファイナンスの世界は、「消費」「投資」「投機」の三つに分けられます。私たちが日常生活で使うお金のほとんどは「消費」でになります。消費とは、「欲求を満たすために財・サービス(商品)を消耗すること」です。

消費の際、私たちは「感情的な満足度」の大きさを考えています。これを、「効用」と呼びます。
例えば、私たちがケーキを買うときは、「美味しいものを食べる」、「空腹を満たす」、などといった効用を期待しているわけです。

同じものを買うなら安ければ安いほどいい。普通なら、そう思いますよね?

しかし、簡単にはいかないのがファイナンスの世界の面白さなんです。

砂漠の中で水はいくらになるのか

筆者は、砂漠と水を例に説明します。

極端な例を挙げると、砂漠の中に3日間取り残され、最後の命水を切らした人は、通常130円で売られているミネラルウォーターのペットボトルが手に入るなら、100万円を出してもかまわないと言うかもしれない。(p24)

このように、消費財の効用は価格だけでは決まらない。買う人が置かれた状況や価値観など、様々な個別要因が影響する。
(p23)

それがあれば命が助かるというなら、いくらでもお金を出すだろうし、一見ガラクタに見えるものも、とある趣味を持つ人にとっては、非常に価値が高いかもしれない。そうした個別の状況や様々な価値観の中で、日々、消費がなされているのです。

お金に支配されない幸せ

お金というしがらみから、私たちは完全に解放されることは、無人島で自給自足だとか、それくらいをしない限り難しいでしょう。しかし、お金にコントロールされない生き方をすることはできますし、お金に支配されない人のほうが良き人生を送れることは間違いないでしょう。

筆者は、国民的作品、『サザエさん』の漫画の一コマからヒントを得ました。

マスオがパチンコをしたところ思いのほか玉が出て。タバコを3箱手に入れられた。彼は口笛を吹きながら歩いている。続いて強欲そうな不動産屋が登場、「あの取引はたったの1000万しか儲からなかった」とぼやいている。作者の長谷川マチコは、マスオを指して「こういうタイプのほうが長生きするんですって」と締めくくっている。
(p153)

1000万円とタバコ。客観的にみたら月とスッポンの関係です。しかし、その人が、どんな効用を期待していたかによって、満足度が変わってくるのです。

人生の喜びは、こうした小さな出来事の積み重ね。お金に対するちょっとした考え方の差が、良い人生を送れるかどうかに関わってくるわけです。

 

お金はサルを進化させたか よき人生のための日常経済学

  • 著者:野口 真人
  • 出版社:日経BP社
  • 発売日:2014/11/14

モデルプロフィール

    • 名前:なつき
    • 生年月日:1998/8/21
    • 出身地:東京都
    • 職業:学生
    • 趣味:ドラマを見る
    • 最近の悩み:朝起きれない

(カメラマン:村井優一郎)

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