複雑な社会においてどう生きる?自分の解を見つける?羅針盤を持たないまま船出しようとする君たちに送りたい本特輯

ーー人生、ちょっと背伸びしてみない?
 
 
世の中はどんどん複雑化していく。正解なんてない世の中だ、なんて言われる。
 
こんな社会で、「自分にとっての正解」を見つけるのは容易ではない
私にとっての夢って?、正義って?、なりたい姿は?
私たち若者は、そもそも、正解を見つけるための「羅針盤」を持っていないのだ。
 
今回は、同様に「社会に出ることに不安しかない」大学生ライターが、羅針盤となるような先人たちの本を、等身大で選書した。

『待っていても、はじまらない。』/ 阿部広太郎

この本のはじまりは、電通の人事部に配属になった阿部青年が、インターン生たちが受けているコピーライティング講座を後ろから眺めるなかで、「嫉妬心」を抱いてしまったところからはじまる。今でこそ東進の「いつやるか、今でしょ」などの有名なコピーを手掛ける阿部さんだが、そこまで上り詰めるまでには、先輩のクリエイティブディレクターに何度もコピーを添削して頂いたり、宣伝会議賞に作品を投稿したり、渾身の企画書を作っては企業のfacebookメッセージに送信するなどの「泥臭い」過程があったことが記されている。

大学生の皆さん。社会に出るのが怖いですよね。分かります。僕もです。『待っていても、はじまらない。』

2017.07.17

『青鞜の時代―平塚らいてうと新しい女たち』/堀場清子

十八世紀、ロンドンの女性作家たちが「青い靴下」を履いていた。その時期は男女差別が根強く残っており、差別的な男性たちは彼女らのことを「ブルーストッキング」と呼んでいたそうだ。
 
―それから2世紀経過した1911年。ブルーストッキングの名前を象った『青鞜』という雑誌が、初めて日本で発行された。雑誌を通じて呼びかけたのは「女性解放」。古くから日本社会に存在している男尊女卑や、「女性は家で家事をしなければならない」という価値観、さらには男性と女性の教育が異なるなどの、幾多の男女の価値観を打ち破ろうとして創刊されたのが、今回紹介する『青鞜』である。

平塚らいてうが『青鞜』を通じて呼びかけた女性の自由

2017.07.18

『複雑で単純な世界: 不確実なできごとを複雑系で予測する』/ニール・ジョンソン

ニールジョンソンが著した『複雑で単純な世界-不確実なできごとを複雑系で予測する』は、現代社会の未来予測を可能にする新しい学問である「複雑系科学」の入り口を私たちに提示してくれる。とはいえ、高校生でも読みやすいように平易な説明・具体例で構成されており、一日二日読み込むだけで、全体の内容がほぼ掴めてしまうかもしれない。

数学が苦手でもわかる「人生を有利に進める方法」『複雑で単純な世界: 不確実なできごとを複雑系で予測する』

2017.07.19

『洗礼ダイアリー』/文月悠光

『洗礼ダイアリー』は中原中也賞を受賞した、平成生まれの詩人の初のエッセイ集。
世の中の「詩人」に対するイメージ。実際に「詩人」である自分。そもそも私は一般的な「詩人」にならなければならないの?演じる必要があるの?そんなギャップに悩まされながら、必死に都会の中心で生き続ける。健気だけども強い生き方に励まされる。
 

順応するか、抗うか。抉り出すように紡ぎだされた言葉『洗礼ダイアリー』

2017.07.20

『到来する共同体』/ジョルジョ・アガンベン

本著の前半は、現在の私たちの存在のありようとして望ましい「なんであれかまわない単独者」の形而上の思索が行われている。そして中盤~後半は資本主義の登場によって「なんであれかまわない単独者」が伝統的な運命・個人的な伝記から解放されることにより、真の自由の獲得がもたらされたこと。後半は、「なんであれ構わない単独者」の集合が国家と対峙する大きな共同体と化したことが、中国の天安門になぞらえて紹介されている。 本著の見どころは「なんであれかまわない単独者」とはどういう存在なのか、という問いに対するアガンベンの思索であるが、私の浅い人生経験からは完全にアガンベン自身が述べようとしたモノ・コトを完全に把握することは困難だったため、ぜひ購入してその目で確かめてほしい。
 

私たちって何なんだ。どこにいるんだ。思考を巡らす楽しさを味わってみない?『到来する共同体』

2017.07.21
 

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