怒ってしまう自分をなぜ変えられないのか『怒らないことー役立つ初期仏教法話』

あなたは「怒ったこと」がありますか? おそらく、この問いに対して、完全にNOと言える人はいないと思います。私も先日、後輩が同じミスを繰り返ししたことに対して、つい怒ってしまいました。
人間は誰しもが「怒りたい」生き物なのです。

しかし、怒ってばかりでは自分も幸せだと感じられませんし、相手だって快くは思わないでしょう。
例えば、誰かが失敗をしたときにあなたが怒鳴ったとします。そうすることで、その場は済むかもしれませんが、相手は怒られたことに対して不満を持つでしょう。

では、どうやったら怒らないでいられるのでしょうか。今回は怒りの治め方について3つの方法をスリランカ上座仏教の長老であるスマナサーラ氏の『怒らないこと』の本から紹介します。

◆きつく言い聞かせること

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どうしても怒らなくてはいけないことは確かに存在します。例えば、子どもが片づけをしないときや、部下が大きなミスをしてしまったとき。
もしも、その人が自分の世界だけで悪いことをしているのならば放っておいてもいいですが、自分や周りに対してしているのならば問題です。

そういうときは、力強く教えることが肝心です。力強く教えることと、怒ることは違います。
社会にも、他人にも迷惑をかける人がたまにいます。そういう人は無知の塊なのです。その人に、「二度とそういうことはしてはいけない。そういうことをするのならば、私もそれなりの対応をする」ときつく言い聞かせることが大事なのです。

怒らないことと、自分を小さくして逃げることは違います。堂々たる精神は怒りの感情とは無縁なのです。ですので、怒ったら自分の負けと思うのです。
しっかり、相手に言い聞かせることができるのならば「私が同じことをしたらこの人はきっとやり返してくるだろう」と思い、同じことをしないでしょう。

◆すぐに笑ってみる

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怒りを治めるためには智慧が必要です。そして、この智慧と相性がいいのが笑いです。
私たちは日ごろ生活をしていると、その忙しさや辛さから笑いを忘れがちになってしまいます。怒りと笑いは両立することはありません。なので、怒らないでいるためにはとにかく笑うようにしてみてください。

そのために、まずは「笑って生活したい」と心に言い聞かせてみてください。心の中で言ってみるのは簡単ですが、実際にやってみると少し難しいと感じるかもしれないです。
怒ることは大変無知なことと言われています。しかし、正しい笑いが生まれるときには知識が働いているのです。

私たちはなぜ笑ってしまうのでしょうか?多くの方は「おかしいから」と答えるのでしょう。「おかしい」の原理は、普通の法則から見るとちょっとした違和感があり、そのズレがおかしいと思わせています。笑う瞬間にはそれが理解できているのです。

その反対に、怒るときはわけもわからない状態なのです。怒る代わりに笑う、ということは無知の状態から智慧や知識をひっぱりだすという行為なのです。
あなたが怒りそうになってしまったときは、一度笑ってみてください。そうすると、脳が働いて頭が冷静になるでしょう。その状態で相手と話してみると怒らずに話せるようになりますよ

◆何をされても怒らない、を課す

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「ノコギリの譬え」という説法を知っていますか?
お釈迦さま曰く「恐ろしい泥棒たちがきて、何も悪いことをしていない自分を捕まえて『こいつを切ってみよう、面白いよ』とそれだけの理由で自分をノコギリで切ろうとする。そのときでさえ、わずかでも『いやだ』と怒ってはいけない。わずかでも怒ったら、あなたがたはブッダの教えを実践する人間ではない。」

怒りとは人間にとって猛毒だそうです。お釈迦さまの教えでは、殺される瞬間でさえ、もし怒ってしまえば心はけがれ、今まで得た徳はぜんぶ無効となり地獄に行くことになってしまう。そのため、殺される人は損をするのだ。ということです。

「何をされても怒らない」ことをまずは心に課してみましょう。そうすると、ちょっと失礼なことを言われたとか、自分の思い通りにならなかったとか、そんな些細なことでは怒らないようになります。
「殺されそうになっても、自分は殺す側に怒りは持たない」というほどの覚悟を持っていれば世の中で起きる大半のことには怒りを持たないようになります。

このほかにも30以上の方法が本書では紹介されています。今回ご紹介した方法が自分には合わないかもしれない。そう思った人にも合う方法がきっと書いてありますよ。
なぜ人は怒りたくもないのに怒ってしまうのか。その理由についてもわかりやすく説いてくれています。怒りを鎮めるためにその理由をさぐるというのは一つの手段ですね。

あなたの悩みを解決する3ヶ条

  1. 怒ったら自分の負け、と思ってみる
  2. 笑顔を作れば怒りは失せる
  3. 心にルールを課してみる

怒らないこと―役立つ初期仏教法話

  • 著者:アルボムッレ・スマナサーラ
  • 出版日:2006/7/18
  • 出版社:サンガ新書

モデルプロフィール

Yamada_profile
  • 名前:山田美幸
  • 生年月日:1992/05/31
  • 出身地:神奈川県
  • 職業: 会社員
  •  趣味:ジャズダンス、映画鑑賞

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WRITERこの記事を書いた人

土田 遥香

物心ついたときから家に少年ジャンプがある環境で育ち、見事オタクになる。一日一冊はマンガを読まないと生きていけない体になってしまった。オススメ本・マンガは「魔王(伊坂幸太郎)」「X(CLAMP)」。好きなことは実家で飼いだした犬とのビデオ通話と全国各地の美味しいもの食べ歩き。インドアもアウトドアも任せてください。