自分探しは時間の無駄 『自分に適した仕事がないと思ったら読む本 落ちこぼれの就職・転職術』

自分に適した仕事がないと思ったら読む本―落ちこぼれの就職・転職術

  • 著者:福澤 徹三
  • 出版社:幻冬舎
  • 発売日:2008/1

 

この本は、「面接に絶対受かる方法」や「今年のSPIはこうなる」とかいう就活のノウハウを書いた本ではない。
根本的な就職についてのとらえ方を書いた本である。

落ちこぼれが就職するときに、どうすればいいのか?
社会のレールから外れてしまった人間はどうすればいいのか?
著者自身、生粋の怠け者と称してることからそんな自分が考えた仕事論を優しく弱者に向かって語りかけてくる。

いったん、「落ちこぼれ」になったら復活できないとすれば、この世はエリートの天下になってしまう。
「落ちこぼれ」は程度の差はあれ、失敗の痛みや挫折の苦しみを知っている人たちだ。いろいろハンデを背負っているはずだが、エリートにはない優しさを持っているはず。こんな「落ちこぼれ」こそビジネスの第一線で活躍すべきだと著者は考えている。

社会のレールから外れてしまった「落ちこぼれ」。
自分がやりたい仕事がないとわめく若者。
この本は、本当に自分に適した仕事がないと思ったら読む本である。

格差社会を認める

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著者が新入社員として社会に出た時、人間同じ職種で同じような学校を出ていても、入った会社によって年収がここまで差が出るのかとびっくりしたものだ。
能力や仕事内容に、たいして差があるわけでもない。
ただ、入った組織が違うだけで年収がぐっと変わってくることはよくある。

富む者は富み、貧乏にはずっと貧乏人という構図は変わらない。
今の日本では年収が200万以下の人口は1千万人を超えている。
富む者からすれば「努力次第でなんとかなる」と思うかもしれないが、努力とは一体なんなのだろうか?

そのあたりの中小企業に入って身を粉にして働けば、そのうち金持ちになれるのかというと、そんなことはない。
努力をどの場所に向けて、どのくらいの力でぶつけていくかを考えていかないと活路は開かないと著者は語る。

自分探しは時間の無駄

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この世のどこかに「自分に向いた仕事がある」と信じて、身動きが取れない人。
それさえ見つからずに引きこもってしまう人が世の中には少なからずいる。
適職とは、自分に合った仕事……つまり「自分らしさ」を発揮出来る仕事と考えている人は多いのではなかろうか。
ゆとり教育の影響で、やたら個性の尊重が叫ばれてきたが、最近はそうでもない。むしろ、社会に出るときに個性は必要ない気もする。
会社が求める人材は、極端な話「つべこべ文句を言わず、働いてくれる人材」だ。
その中で個性は必要なのだろうか?

著者は長らく専門学校で教師をしていた経験から、やりたい仕事を求める若者ほど、自分らしさを口にする代わりにそれほど個性を感じられないという。
似たような服を着て、似たようなファーストフードを食べて、似たような番組を見て、似たような生活に憧れていたりする。

他人から見たら大差がないというのが個性であり、自分なのだ。
似たような日常から自分らしさが生まれるはずもないし、ましてたいした人間が生まれるはずもない。
個性とは世の中に出て、自ら育むものなのではないだろうか?
社会の中で様々な経験をするうちに芽生えてくるものが本当の個性なのだ。

職場で守るべきこと

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筆者は職場で失敗しないための原則は、次の5点に尽きると言っている。

1 時間を守る。
2 嘘をつかない。
3 人の陰口を言わない。
4 恩を着せない。
5 常に相手の立場で考える。

なんだ、そんなことかと思うかもしれないが、実際に守れている人は少ない。
そして、仕事は目的ではなく手段と考えるべきだと著者は語る。
仕事を生きがいに、仕事を目的と捉えるから、やりたい仕事に執着して身動きが取れなくなってしまう若者が多いのだ。

社会のレールから外れてしまった時、自分を「落ちこぼれ」と認められる人は、いったん仕事を手段と考えてみることもいいかもしれない。
手に入れたい何かを得るために就職する、お金で好きな服を買うのもいい、こんな人と知り合うために仕事するでもいい、
世の中に出て、様々な経験をするうちに自分の個性が芽生えてきて、仕事の目的が見えてくる。

「仕事を生きがいに」などと考えていたら、いつまでたっても就職などできないのだ。世の中、心からやりたい仕事に就けている人などごく少数。
自分らしさを発揮できる環境を探すより、目の前のことをがむしゃらに取組んでいる人の方が、道が開けてくる。

こんなお悩みを解決!

自分に向いた仕事がない……
→自分らしさを発揮できる職場を探すのは時間の無駄。個性は、世の中に出て自ら育むもの。目の前のことに真剣に取り組んでいるうちに、仕事の目的も見えてくる。

自分に適した仕事がないと思ったら読む本―落ちこぼれの就職・転職術

  • 著者:福澤 徹三
  • 出版社:幻冬舎
  • 発売日:2008/1

モデルプロフィール

marina_profile
  • 名前:まりな
  • 生年月日:1991/12/29
  • 出身地:宮城県
  • 職業:OL
  • 受賞歴:ミス東大ファイナリスト
  • 趣味:読書

(カメラマン:伊藤広将)

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