自分の弱点を認めた人間は強い。『ひらめき教室「弱者」のための仕事論』

ひらめき教室 「弱者」のための仕事論

  • 著者:松井優征,佐藤オオキ
  • 出版社:集英社
  • 発売日: 2016/3/17

自分の弱点を認めた人間は強い。
若い時に、大きな挫折を経験した人間ほど、他の能力を磨き、
「生き抜くためならなんでもするぞ」という覚悟を持つ。

この本はNHK Eテレ「SWITCHインタビュー達人達」で放送され大反響を呼んだ、漫画家松井優征と国際的デザイナー佐藤オオキの対談集だ。

累計2千万部を超える『暗殺教室』の作者松井優征。
デザインオフィスnendoを率い、デザイナーとして国際的な評価を集める佐藤オオキ。
一見、仕事のスタイルも考え方も全く違ったように思える二人だが、ものづくりという面に関して、ほとんど共通していた。
創作活動で大切にしていることから、
「才能」ではなく自分の「弱さ」を見つめることで始まる本当の「強さ」を私たちに教えてくれる。あらゆる仕事に通じる仕事論だ。

自分の弱点を認めた人間は強い

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私は都内ではそこそこ有名な進学校出身の人間だ。
クラス内で現役東大生が10数人も出るような環境で高校時代を過ごしていた。
その少し変わった環境で痛切に思い知ったことがあった。
それは、勉強ではコイツらには勝てないということ。

生まれつきIQが高い人間は、やっぱり凄い。
凡人にはとてもじゃないが勝てない。
この事実に16歳そこそこの時に気付いてしまったのだ。

勉強以外のところで、こいつらと戦わなければならないと他の道を探し歩いていたのを覚えている。
今思えば、早い時期に将来社会を動かしていくであろう凄い人たちに出会えたことは幸運だったが、当時は苦痛でしかなかった。
自分の弱さを認めた経験だった。

自分の弱点を認めた人間は強い。
対談で著者たちは自分の弱点を認めたことから始まる仕事論について語っている。

自分に漫画を描く才能がない。他に天才がゴロゴロいるんだと自覚することから、本当の意味で漫画家人生が始まったと松井優征はいう。
自分には才能がないから、他の技術でカバーするんだ。
生き抜くためなら何でもするぞという覚悟が生まれる。
漫画『暗殺教室』も弱者戦略がテーマになっている。

弱いものが強いものを倒す。
自分の弱さを認めたことで生まれる本当の強さを教えてくれるのだ。

弱者の生き方

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社会の強者は自分のやりたいことを貫く。
しかし、弱者はやりたくないことを楽しむ術を知っている。
まずは、自分と社会との適性をしっかり見ないと痛い目にあうのではなかろうか。

世界的なデザイナーの佐藤オオキは鼻をへし折られる環境に身を置くことの重要性を語る。周りにすごい人間がいるような環境に飛び込み、鼻をへし折られるような経験をしてやっと「自分は世界の主人公じゃない」ということに気付ける。

自分の適性がわかるのは25歳くらいらしい。
だから、大学出たての若者が自分の自己PRに嘆く必要もないし、
仕事の適性なんてわかるはずがない。

しかし、早く気づくには、とにかく鼻をへし折られるような環境に身を置くことが大切だと語る。佐藤オオキにとって早くにミラノに行ったことがとても自分のプラスになっていた。
自分なんかより、ずっと優れたデザイナーを多く見てきたから、自分は何ができて、何ができないのかが見えてきたと。

自分の適性や自分探しにおいて、自分の中をいくら覗いても答えなど見つかるはずがない。まずは大勢の人がいる中で他人を見て、自分の立ち位置を確かめていく。そのことから始まる。

運は女の子のようなもの

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「どこかにチャンスが転がってこないかな?」と常にチャンスを探し求めているところには、チャンスは余裕ある素振りでそっぽを向く。
逆に何か一つのことに無我夢中になっているところに対しては
「もっと私のこと見てよ」と嫉妬してチャンスの方から寄ってくる。
だから「俺、運がないな。チャンスが巡ってこないよ」と嘆いている人よりも、何かに集中している人の方がチャンスをつかむ可能性が高い。

努力をする人に運は比例していくのだと佐藤オオキは考えている。
運がふわふわと舞っているようなものだとすると、手元に来た時に、パッとつかめる訓練は必要なのだ。好機が来たら、一気にダッシュできるように。

自分は下手くそだ。才能がないと認めることができた弱者は、そこから自分なりに弱点を克服していけばいいし、人より優れているとわかったらそのまま行けばいい。

どのような分野に進んで行くことになっても自分が弱者だと認められる人間は強いと思う。対談した二人のように弱者戦略を駆使して、少ない武器で大きな敵を倒すことができるのだから。

こんなお悩みを解決!

  • 自分には才能がないと思っている人
    →才能がないことに気付けただけでも立派な方。弱者なりに工夫し、努力すれば運が向いてくる。自分の弱点を認めた人間は強い。

ひらめき教室 「弱者」のための仕事論

  • 著者:松井優征,佐藤オオキ
  • 出版社:集英社
  • 発売日: 2016/3/17

モデルプロフィール

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  • 名前:鶴田雅子
  • 生年月日:1985/5/17
  • 出身地:福岡県
  • 職業:金融関連
  • 受賞歴:2015ポートクイーン千葉
  • 趣味:カメラ
  • 最近の悩み:すぐ眠くなる
  • Insta:@mako_log
  • Blog:http://ameblo.jp/flowergift/

(カメラマン:伊藤広将)

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WRITERこの記事を書いた人

kikuchan

6月9日(ロックな日)生まれ。 映像制作会社勤務。TSUTAYAから年賀状が届くほどの映画マニア。年間350本の映画鑑賞。 「映画ばかり見てないで、勉強しなさい」と言われて育つ。 学生時代は映画の新人賞受賞。文学だけでなく、あらゆる本を読むようにしてます。 好きな本:『竜馬がゆく』『スティーブ・ジョブズ』 趣味:座禅