半世紀前から読み継がれるライフハック『知的生産の技術』

知的生産の技術

  • 著者:梅棹 忠夫
  • 出版社:岩波書店
  • 発売日:1969/7/21

 

ツイートも知的生産…?

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知的生産というのは、頭をはたらかせて、なにかあたらしいことがら――情報――を、ひとにわかるかたちで提出することなのだ。

朝、電車に揺られながらTwitterをチェック。まだ未完成のレポート、あるいは仕事の報告書のことをぼんやり心配しながらたまったLINEに返信する。…梅棹氏の定義によると、私たちは立派な知的生産者だ。このように現代社会では、情報の洪水の中で、全ての人が社会生活から日常生活まで、いつも知的生産者であることを期待され、それを前提としてできあがっていると言えるだろう。

そんな知的生産者である私たちが抱える悩みとは何だろうか。それは大部分において、情報の洪水を整理整頓し生活の「しずけさ」を得て、「いかに良質な知的生産を行うか」ということではないだろうか。

本書はその具体的な方法を教えてくれる、知的生産活動の実践的な技術を集めたエッセイだ。半世紀近くも前に出版され、未だに読み継がれ続ける本書の中からその要点をいくつか紹介したい。

半世紀前からのライフハック

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・京大式カード

「罫線の入ったB6判のカードをいつも持ち歩き、一枚一項目でなんでも書きつける。」

レオナルドダヴィンチは、どんな時でも生まれたアイデアを逃さないために「発見の手帳」と言われる手帳をいつも持ちあるいていたそうだ。本書では手帳ではなく、カードを代わりに携帯することを推奨している。なぜならカードを組み替えて見返すことで新たな知的生産をするために使いやすいからだ。

また、カードは新たな記録のためだけではなくて、忘れるために書くこともできる。頭も中のモヤモヤを文章化しはっきりさせて追い出してしまうのだ。知的生産のためには相応の大きさが必要で最低でもB6判がおすすめだ。(ちなみに筆者考案のカードは商品化され購入することができる。「コレクト 情報カード B6 京大式 C-602」

・日記

「魂の記録…ではなく、自分への業務報告」

なぜか日記というと自分の心の動きや気持ちを情緒的に書いた魂の記録だと思っている人も多い。

ところが自分の全ての経験を知的生産に生かしていくという観点にたてば、むしろ航海日誌のように「何があって、何を考えたのか」未来の自分自身のための業務報告としてとらえるべきだ。

・垂直式ファイリング

「フォルダーに書類を挟み込んで、縦に並べる。」

プロジェクトに関連するものを一つの場所に整理することで、それを探す手間が大きく省ける。具体的にはフォルダー(普段PCのフォルダーのアイコンで見かけるあれだ。)に情報の形式に関係なく全ての関係するものをそこに放り込んでしまう。プロジェクトの固有名詞を耳の部分に記入し、横ではなく縦に積んでおくことで、使うべき時がきたときにすぐに取り出せるようになるのだ。

・KJ法

「カードを広げ、グルーピングする。」

発案者である川喜多二郎氏の頭文字をとった「KJ法」は、収集した資料から新たな発想を生み出す方法だ。テーマに関連する情報カードを集め、グルーピングして、グループ間での論理関係を考える。これを基にして文章を書いていく。

ツールの進化と『知的生産の技術』

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現代では、電子メールやクラウドサービス等のツールが飛躍的に進化しており、梅棹氏が本書を発表した時代と使える技術は大きく異なる。それでも本書が読み継がれている理由は、ツールが進化しても変わらない知的生産の技術の考え方が示されているからだろう。本書の考え方を元に、アプリやクラウドと組み合わせて自分オリジナルのやり方を見つけていくのも面白いかもしれない。

こんなお悩みを解決!

  • いろんな情報がありすぎてどう整理したらいいか分からない……

⇒新たな発見や、気になるモヤモヤは文章化しカードにしてしまおう。情報はプロジェクト毎のフォルダーに全て放り込もう。

知的生産の技術

  • 著者:梅棹 忠夫
  • 出版社:岩波書店
  • 発売日:1969/7/21

モデルプロフィール

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  • 名前:廣松叶子
  • 生年月日:1991/9/16
  • 出身地:東京都
  • 職業:会社受付
  • 趣味:ホットヨガ、料理
  • 一言:大学ではフランス文学を学んでいました。スタンダールの『赤と黒』がオススメです!
  • 最近の悩み:今日の晩ごはん何にしようかな。。。
  • Twitter:@ramen_girls_knk
  • Instagram:@hiromatsu_kanako
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