人生は長いからいろんなことを考える。悩んでいるのは自分だけじゃない、特別じゃなくたっていいことを教えてくれる、青春の必読詩集を紹介します。
「なんとなく良い」が心地いい。現代詩の世界
「詩」を読んだことはありますか?
なんだかとっつきにくそう、読みにくそう、と思って避けている方も多いかもしれません。けれども、「なんだかわからないけれど、なんとなくいい」のが詩です。現代アートの作品を見る時のように、ぼんやりと文字を追っていくと、おのずと見えてくるものがあります。
今回は、「なんとなくいいな」と思えるような、現代を描いた詩集を5冊紹介します。
『夜空はいつでも最高密度の青色だ』
まず紹介するのは、現代詩人会の若手トップランナー最果タヒさんの詩集です。生きていることの苦しさ、死へのあこがれなどを持ちながら生活空間をさまよう姿を描いたものです。現在、この作品をモチーフにした映画も公開中です。
『歯車vs丙午』
落語家・笑福亭智丸としても活躍中の疋田龍之介さんの詩は、文字の勢いに圧倒されますが、読んでみると笑わずにはいられないユーモアに満ちた作品です。「おもしろい詩もあるんだ」と目からウロコがおちるでしょう。
『ウイルスちゃん』
暁方ミセイさんは旅をしながら、自分の生や死をまっすぐに見つめます。社会にあっては異質な「ウイルス」のような存在の自分、その立ち位置を一心に考え表現しています。あなたはどんな20歳でしたか。
『国境とJK』
「ヲタク」を自称する尾久守侑さんが、アイドルの歌にあるような青春を描いた詩集です。こんな青春もあったはずだけれど、自分では体験できなったから、自分の作った偶像としてのJKを旅させて追体験しよう。そうした思いと試みがこもった1冊です。
『かわいくて』
ふつうにおしゃれをして、ふつうに働いて、恋をしてすごす。一人ひとりのよくある生活は見落とされがちです。生きるのはつらくない、人生いつかいいこともある。みんなそんなふうに生きています。特別じゃない女の子の世界を詩で表した1冊です。
いままで詩の存在を知らなかった人も、これをきっかけにたくさんの詩に出会ってください。きっとあなたのそばにいてくれる1編がみつかるはずです。
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