最大の『秘密』に気が付けるか

秘密

  • 著者:東野 圭吾
  • 出版社:文藝春秋
  • 発売日:2001/5

 

あなたがもし死んでしまって
誰かの体に宿って生きていくとしたらどうしますか?
これは交通事故を機に母の魂を宿した娘と、父の物語。
誰かの「秘密」が誰かの「秘密」と呼応する
東野圭吾の傑作ミステリーです。

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夫婦2人だけの『秘密』

サラリーマンの杉田平介の妻・直子と娘の藻奈美は、
実家に帰省するために乗ったバスが事故を起こし
意識不明の重症となってしまう。
病院に運ばれて間もなく息を引き取った直子の横で
娘の藻奈美が目を開けてゆっくりと話し始めた。
「あなた、ここ……ここよ。」
訳が分からず戸惑う平介に藻奈美は続ける。
「あたしよ。あたし。直子なのよ。」

見た目は藻奈美だが中身は直子。
様々な葛藤と共に、直子は藻奈美として生きていくことを決める。
夫婦2人だけの『秘密』がここから始まった。

この秘密はこれから展開される出来事全ての発端となる。
事故前と変わらない日々を過ごす平介に対し
家事と並行し、藻奈美として人生をやり直すチャンスを無駄にしまいと
充実した学生生活を送る直子。
複雑な関係を強いられた2人の間に
段々と亀裂が生じていく…

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妻・直子の永遠の『秘密』

ある朝、平介がふとした予感と共に藻奈美の部屋に行くと
そこにいたのは直子ではなく
藻奈美の魂を取り戻した藻奈美自身だった。
その後まもなく直子に戻ってしまうのだが…
それからというもの、直子と藻奈美の意識は入れ替わり続けた。
その周期は1週間…2日…と延び、ついに直子の魂は消えてしまった。

そして数年後。
皮肉にも、事故の被害者である藻奈美と
事故を起こした運転手の息子・根岸文也との結婚が決まる。
平介は文也から梶川運転手の形見として譲り受けた懐中時計を直そうと
時計屋を訪れたのだが、そこで思わぬ衝撃の事実を知ってしまう。
藻奈美は平介と直子の結婚指輪を原料にして
今回の結婚指輪を作ったというのだ。

『この指輪だけはいつもそばにおいておきたいのよ。』

「お父さん」として生きていくと決めた平介と
「娘」として生きていくと決めた直子。
2人の決意が導いた、永遠にして最大の『秘密』が
ラスト数ページで明らかに。
それは本書を読んで確かめてもらいたい。
直子の大きな決断に、
平介を愛し、藻奈美を愛した彼女の強さを感じるだろう。

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本書は全て主人公目線で進み、その苦悩と葛藤が繊細に描かれている。
次々と明らかになる事実とそれに伴う平介の心情変化に注目して読んでほしい。

秘密が秘密を生み
その秘密が解けた時、夫婦の未来が大きく変わっていく。

目まぐるしく展開されるストーリーに、時間を忘れて読み耽ってしまうはずだ。

秘密

  • 著者:東野 圭吾
  • 出版社:文藝春秋
  • 発売日:2001/5

モデルプロフィール

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  • 名前:渕上舞
  • 生年月日:1997/5/25
  • 出身地:熊本県
  • 職業:青山学院女子短期大学
  • 受賞歴:Oasis Campus Collection 2016 fainalist / Campus Collection 2016 東京 Miss fainalist
  • 趣味:筋トレ
  • Twitter:@0525_9
  • Instagram:@ma_i0525

(カメラマン:伊藤広将)

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