10代最後の季節、「群れでいること」の輝き。『少年たちの終わらない夏』

少年たちの終わらない夏

  • 著者:鷺沢 萠
  • 出版社:河出書房新社
  • 発売日:1993/7/1

ハタチになるのが怖い

誕生日が嫌になったのはいつからだろう。オトナになりたくないのだ。10代が終わってしまうことがとても嫌だった。20歳を超えると、「子どもだから」という言い訳が聞かなくなる。10代では通じた「ばかなこと」が出来なくなる様な気がする。「オトナ」にならないといけないような気がする。

「群れでいること」の輝き

                     「少年たちの終わらない夏」は、10代を終えようとしている少年たちの夏を4部構成で描いている。どの少年もちょっぴり不良気味だ。高校を留年はするし、お酒を飲んだり、タバコを吸ったり、クラブに行って女の子を捕まえる。女の子に追いかけられて嫌がってみたり、とっかえひっかえしてみたりする。そんな若さ故のキラリとした少年達の群れに、どこか羨ましく感じてしまうのが本書の見所だ。そんな少年達も、いつまでも「子ども」ではいられない。みんな、少しずつ「オトナ」になる準備を始める。いつまでたっても子どものまま遊んでいられないのだ。「群れ」は個人が集まった集団でしかなく、結局は自分1人しかいない。自分の人生は自分で決めなければならない。「群れ」にはいつまでも一緒にはいられない儚さがある。本書から。一瞬で過ぎ去ってしまう青春の瞬きが、ひしひしと伝わってくる。

あの頃はよかった、とか思いたくない

10代は自由だ。責任もない。受け身でいい。幸福だ。しかし10代は限られていて、確実に終わる。

オトナはよく言う。「自分が学生だったあの頃は良かった。学生である今のうちに遊んでおけ」。

そのお決まりの台詞を聞くといつも思うことがある。「あの頃は良かった」とか思うオトナにはなりたくない。オトナになっても絶対に遊んでやる。キラリとした群れでいることをいつまでも楽しみたい。年をとっても、「学生時代も楽しかったが今はもっと楽しい。私は幸福だ。これからももっと楽しんでやる」と学生に言えるオトナになりたい。青春を楽しむ心を忘れてはいけない。本書を読めば、あなたの青春時代を思い出すこと間違いなしだ。日々の忙しさに忙殺され、忘れてないだろうか、悪ふざけして無邪気に何事も楽しむ心を。青春は「青い春」と書く。「青い春」はきっと若いうちだけではないはずだ。オトナになっても、もっともっと青春してやる。その気持ちがあれば、この夏青春が再びあなたを呼ぶだろう。

少年たちの終わらない夏

  • 著者:鷺沢 萠
  • 出版社:河出書房新社
  • 発売日:1993/7/1

モデルプロフィール

  • 名前:坂口莉果子
  • 生年月日:1996/12/24
  • 出身地:香港
  • 職業:慶應義塾大学
  • 受賞歴:2012年ミス・ティーンジャパン初代GP、ミス日本関東代表2014
  • 一言:清く正しく美しく
  • 最近の悩み:課題が多すぎること。体力が余りすぎていて不眠症です!
  • Twitter:@rikakosakaguchi
  • Facebook:坂口莉果子

(カメラマン・伊藤広将)

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WRITERこの記事を書いた人

yukako

大学生。出身は熊本県。熊本県民はくまモンをそれほど愛してないです。名前を漢字にすると、祐花子。お母さんが、お花が好きな優しい子になってほしかったみたい。将来は、カルチャーが持つ感動を世の中に伝えたい。趣味は読書(ただし小説とマンガ)。論理性も身につけるべきって思うけど、自分らしく感性で生きたいとか思っちゃう頑固。大学も、パンフレットのデザインで決めてしまった。エニアグラムタイプ4。