『THE TRUMP:傷ついたアメリカ、最強の切り札』で米選挙を振り返る

トランプ米対棟梁に就任してから早7ヶ月。なぜ、トランプは勝利したか。あるいは、どうすればトランプを負かすことができたか。改めて考えてみたい。

憎まれっ子世に憚る、とはよく言ったものだなと思う。

人に憎まれるヤツほどなぜか世間をうまく生き抜いていて、「いい人」ってなんだか損だなあと感じることが多いのは、きっと僕だけではない。

ドナルド・トランプは去年その言葉が最も似合った男、と言ったら失礼かもしれない。

だが、多くの人が同意してくれるだろう。

THE TRUMP – 傷ついたアメリカ、最強の切り札

  • 著者:ドナルド ・ J ・ トランプ
  • 出版社:ワニブックス
  • 発売日:2016/6/21

今回紹介する『THE TRUMP:傷ついたアメリカ、最強の切り札』に書いてあることは、二つ。

一つは、問題視された『国境に壁を作る』ことを初めとする、自身の政策について。

もう一つは、自分が大統領となるにふさわしい、「ナイス」な男である、ということだ。

そして、そんな「ナイス」な男は大統領選に勝利した。

僕は政治の専門家ではないので、政策の是非は分からない。

わかったのはなぜトランプは勝ったのか。

そして、仮にトランプに勝ちたかったら何をすべきだったか、ということだ。

【勝てた理由は】「職業政治家」にうんざりしていたアメリカ国民

トランプは、言いたいことを率直に言う。

僕達がよく知る政治家の、婉曲的で慎重な言葉遣いは、ポリティカルコレクトと呼ばれる考え方に基づいている。

平たく言えば、ありとあらゆる人たちが不快に感じないような言葉を使う、ということだ。

トランプはこの概念を敢えて無視している。

それは、ビジネスパーソンは交渉事をするのにいちいち遠回りな言い方はしない、という信念からだ。

トランプは、自らを有能なビジネスパーソンだと考えている。つまり、リーダーシップをとり、物事を前に進めることができる人間。

それは、これまでの俺の仕事を見れば明らかだろ?

この国には、ビジネスパーソンが必要だ。

だから、俺が大統領になるべきなんだ。

これがトランプの主張だ。

本書に見られるのは、圧倒的な自信と、自らが選ばれるべき人間である、という自負だ。

トランプはほぼ政治家鹿職業経験のない、職業政治家ではない。

婉曲的な言葉で議会を、国民を、のらりくらりかわしている人間ではない。

 

僕でさえ、「言うだけで何もしない同僚が職場にいたら、うんざりするだろうなあ」と日本で答弁を見て感じることがある。

言うだけで何もやらない政治家にうんざりしているのは、アメリカ国民も一緒だった、ということだろう。

【負かしたかったなら】批判は本質を突くこと

汚職や不倫ならともかく、相手の政治家が厚化粧であるとか、何某がどこどこの料亭で豪華な昼食を摂ったとか、はっきり言ってどうでもいいなあという話がなぜか政治ニュースになる。

これは、アメリカでも同じことだった。

たとえば、トランプの髪の毛はカツラかもしれない、ということが話題になったことがある。

なんとかトランプを攻撃したいメディアは小さなことを大きく、何ならないところから話を作って報じた。

 

それはかえってトランプへの注目を集めることになった。

最近日本でよく見られる、炎上商法と同じロジックだ。

連日取り上げられるトランプに興味を持ち、

「トランプの政策は結局なんなんだ?」「本当にトランプはこんなことを言っているのか?」とトランプ自身の発言を調べる。

すると、「なんだ、意外とトランプは考えているじゃないか」と納得してしまう。

メディアは企図せずしてトランプに興味を持つ入り口を作り、攻撃したかった対象が評価されることをお膳立てしまったのだ。

この話から学べるのは、相手の強大さに真正面から挑まないと、かえって相手を勢いづかせてしまうということだ。

本書は半分、トランプの自伝、半分は政治本だ。

自分をいかに強く見せながら、相手より有利に物事を運ぶか、を考えていたトランプの思想はビジネスでも参考になるだろう。

もしくは、トランプみたいな商談相手が来た時の参考にもなるかもしれない。

まあ、これを読んでも勝てるとは思えないけど。

THE TRUMP – 傷ついたアメリカ、最強の切り札

  • 著者:ドナルド ・ J ・ トランプ
  • 出版社:ワニブックス
  • 発売日:2016/6/21

モデルプロフィール

  • 名前:水谷花那子
  • 生年月日:1993/9/29
  • 出身地:大阪府
  • 職業:慶應義塾大学
  • 受賞歴:週刊ゴルフダイジェストビューティークイーン2016
  • 趣味・一言:クラシックバレエ・スペイン語・ゴルフ 
  • 最近の悩み:学生生活が終わること
  • Insta:@kanakomizutani
  • 他リンク:https://store.line.me/stickershop/product/1324362
(カメラマン:伊藤広将)

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WRITERこの記事を書いた人

庭野蹴

同級生に同級生と見られない老け顔(両親譲り)眼鏡(父親譲り)の男性。お母さん方の井戸端会議によく顔を出しつつ、平和な青春時代を過ごす。 血のにじむような努力(とカロリー過多な食事)の末、早稲田大学に入学。授業に来なくなる友人を尻目にいそいそ学問に励む。結果、ちゃっかり論文で入賞したことも。また、(若さゆえ)関係各所に噛みつきながらフリーペーパーの制作もしていた。現在は社会人。