現代洗脳のカラクリ
- 著者:苫米地 英人
- 出版社:ビジネス社
- 発売日: 2017/2/10
本書を一言で
脱洗脳のスペシャリストが、現代社会の洗脳を解く!
こんな人におすすめ
- トランプやらパナマ文章やら、今何が起きているのか分からない人
- 洗脳はカルト宗教に陥る人だけで、自分には関係がないと思う人
- 不安なこれからの世界の構造を把握し、楽に生きたいと考える人
今の世の中は、拝金主義という一言で言い表せる。
そして、世界中の殆どの人が、現在の拝金社会が当然となってしまっているのだ。
お金を稼がなきゃいい暮らしが出来ない!
この誰もが頷く言葉の裏側には、「お金がなければ大変だ」という、 裏のメッセージが隠されている。この貧乏の恐怖つまりは、お金を持てない恐怖によって、私達の日々の行動は支配されてしまっているのだ。
そんな私達は、目先の利益ばかりに目がくらんでしまっており、本来の自分にとっての利益が見えなくなってしまっているのだと著者の苫米地氏は指摘している。
本書は、こうした社会の洗脳に支配されている私達に送られた、脱洗脳本だ。自分は大丈夫だと思っている人にこそ 読んで欲しい一冊である。
洗脳社会に生きている

現代社会の問題点として、メディアがメディアとして機能していないことが第一に挙げられる。これは昨年話題となったパナマ文章の一件や、福島第一原発事故後の報道、アメリカの大統領選挙などから見て取れる。
これらの詳しい説明は割愛するが、要するに、拝金主義に染まりきってしまった現在のメディアは、「企業や権力者たちの不正を正し、巨悪に立ち向かう」といった本来在るべき姿から乖離しまっているのだ。
抑止力であるべきメディアが権力側に与しているのだから、社会の洗脳化に拍車がかかっているのは当然だ。
そんな、洗脳社会の真っ只中を生きる私達は、その構造から逃れることは出来ないのかもしれない。
私達は情報空間に存在している。
情報空間とは誰かによって作られたものであり、現実的にそこから抜け出すことは不可能である。なぜなら、私達は親や学校のもとで長い時間を過ごし 、そうやって人格を形成してきたからだ。
それでは私達は一体どう生きればよいのだろうか?
著者の苫米地氏は、「構造の真っ只中にいるということを、まず自覚しなければならない」と述べている。これはそもそもとして、社会とは本質的に幻想であるからだという。
幻想からの覚醒

それでは、如何にしてメディア、権力者、企業に支配されているのか、具体的に紹介したいと思う。
“テレビをつけてみてください。しょっちゅうCMが流れていますが、CMは人々に恐怖を与えていませんか?外から帰ってきたばかりの手がいかに汚れているのか。台所のまな板がどれほど雑菌だらけか。あるいは去年の製品がいかに古くて流行遅れでカッコ悪くてみっともないか。CM側は明らかに、そうやって人々を脅し、消費活動を活発化させています。これは洗脳手法そのものです。”
この様に私達はテレビのCMという身近なものからでさえ、行動を規定されてしまっているのだ。
しかし、これは私達の脳の特性上、仕方のないことなのである。
人間の脳の基底部に網様体賦活系という、不要な情報をフィルターするシステムがある。 このシステムは、自分の興味のあるものを膨大な情報の中から抜き出し、他を認識にあげないという働きをしている。つまり、人間は自分にとっての重要性によって何らかの情報を享受し、同時に他の何らかの情報を見落としているのである。
そんな、私達にとって何よりも重要な情報は、やはり生存率を上げることだ。
この最も重要な情報に漬け込んでくるのこそが、企業や権力者なのだ。
CMの例で言うならば「うちの洗剤を使えば雑菌を退治できる」と企業は売り込んで来るのである。
著者である苫米地氏は、この様な社会の仕組みを理解することでこそ、社会からの洗脳は防げるのだと本書を通し、主張している。
現代洗脳のカラクリ
- 著者:苫米地 英人
- 出版社:ビジネス社
- 発売日: 2017/2/10
モデルプロフィール

- 名前:戸川知亜美
- 生年月日:1995/11/22
- 出身地:東京都
- 職業:慶應義塾大学
- 受賞歴:小学館ミス関東2016 グランプリ CAMPUS COLLECTION TOKYOモデル
- 趣味・一言:競技ダンス 茶道
- Twitter:@turfluss
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