貴女のセシルは、何を もくろんでる?『セシルのもくろみ』

小説のドラマ化や映画化は、本好きの間で話題になるもの。2017年夏クール、あなたはどのドラマを観ていますか?フジテレビ系列で木曜22時から放送されている『セシルのもくろみ』は、女性ファッション誌を舞台にした、唯川恵さんの同名小説が原作。けれど小説とドラマでは、主人公の性格から人間関係まで、なにもかもが驚くほどに違っています。

ふたつは全く違うお話のように思えるけれど、どちらも味わえば何か同じ“芯”を持っていることに気がつくはず。ドラマを観ている人もそうでない人も、女性ファッション誌の裏側に広がる世界、覗きにいきましょう。

セシルのもくろみ

  • 著者:唯川 恵
  • 出版社:光文社
  • 発売日:2013/4/11

平凡を愛する主婦が、キラキラな世界に飛び込む!?


主人公の奈央は、旦那や息子のために家のこまごまとしたことをする今の生活を「幸せ」と呼ぶにふさわしいものと感じている、38歳の主婦です。息子が中学に入学したのをきっかけに、何か習い事でも始めようかと考えてはいるけれど、満たされない生活を送っているわけではありませんでした。

そんな奈央はある日、久しぶりに再会した同窓生に強引に誘われて、人気女性雑誌の読者モデルに応募することになります。面接会場に着いた奈央の頭に浮かぶのは、自分は場違いだった、という気持ち。合格は諦めて傍観者のような気持ちで過ごしていたのに、なんと結果は合格。この日から彼女の人気雑誌での読者モデルとしての生活が始まります。

しかし、読者モデルになった奈央を待っていたのは仕事を重ねる毎に感じる「特別じゃない自分」。同じ面接に合格した同期は、持っているものもセンスも洗練されているのに、何故自分が選ばれたのだろう……。疑問を持つ奈央に明かされた、彼女を採用した本当の理由。それは平凡な女性が洗練されていく姿を読者に見せるための、“ビフォーアフター要員”としての合格だったというのです。

そもそもセシルって、誰!?

“ビフォーアフター要員”として期待に答えようと決心した奈央。そんな奈央に、心強い味方が現れます。雑誌でヘアメイクを担当しているトモさんです。この小説の題名に出てくる「セシル」が誰なのかは、このトモさんの言葉によって明かされます。

トモさんいわく、サガンのベストセラー『悲しみよこんにちは』のセシルは、「可愛い顔をしながら、とんでもないもくろみを持った女の子」。女ならだれでも、心の中にそんなセシルを棲まわせているのだそう。それは、雑誌で活躍する綺麗なプロのモデルさんだけの話ではありません。奈央の中にだって、貴女の中にだって、セシルは棲んでいて、顔を出す時を待っているのです。

欲張ったって、いいのかも。

この作品の中には、たくさんのセシルが現れます。雑誌を代表するトップモデルの中のセシル、トップを狙う二番手のモデルの中のセシル、奈央と同じ読者モデルの中のセシル……

奈央の中のセシルは、はじめこそ息を潜めていますが、物語が進むにつれて少しずつ顔を出し始めます。自分の強み、達成したい目標、価値を置くもの……。それらを見つけ、卑屈な自分を捨て、セシルの力を借りながらファッションの世界を進んでいく奈央の変わりようには、感じ入るものがあります。

一見人々に嫌がられる「女のしたたかな部分」にも思えるような、女性の中に棲むセシル。けれど奈央の変わっていく姿を見ていれば、あなたの考えも変わるはず。いつもより少し欲張って、自分のしたいことを追いかけてみるものいいかも、と思えるかもしれません。

セシルのもくろみ

  • 著者:唯川 恵
  • 出版社:光文社
  • 発売日:2013/4/11

こんな人にオススメ!

  • もっと人生を欲張ってみたいけど、周りの目が気になる。
  • 自分の武器を見つけて活かすって、どういうことか分からない。
  • 女ばかりの世界で、どう振る舞えば良いかに自信がない。

 

モデルプロフィール

  • 名前:岩崎 果歩
  • 生年月日:1997/08/06
  • 出身地:東京都
  • 職業:慶應義塾大学
  • 受賞歴:Miss KJ Contest 2017 ファイナリスト
  • 趣味/一言:イメージカラーが黄色なので、黄色の物を集めるのにハマっています!!ミスコンの応援よろしくお願いします!
  • 最近の悩み:首コリがひどいことです泣
  • Twitter:@misskj_no1
  • ブログ:http://miss-kj.com/finalists/kaho/

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WRITERこの記事を書いた人

杉山 智穂

『鬼平犯科帳』が好きな父親と『二十四の瞳』が好きな母親の間に産まれ、山に囲まれた田舎でのびのび育った女子大生。家族と和菓子と『ハリー・ポッター』が大好きで、来世くらいで魔法が使えたらいいなと思っている。笑う門には福来る、早起きは三文の徳、このふたつのことわざを信じて、にこにこ早起きをしている。