2020年、世界は大きく変わる。『第四次産業革命 ダボス会議が予測する未来』

第四次産業革命 ダボス会議が予測する未来

  • 著者:クラウス・シュワブ
  • 出版社:日本経済新聞出版社
  • 発売日:2016/10/15

こんな人におすすめ!

・最先端の技術が経済にどう影響を及ぼすのか知りたい
・IoTやAIなどの話題を噛んでおきたい

「経済のはじめの一歩」も最後の7冊まできた。
これまで需要と供給や、経済政策の基礎を学んできたが、本書では最先端の技術が経済へどう影響を及ぼすのか少し実践的な知識を身につけておきたい。

世界経済フォラ―ラムという組織が毎年1月に、「ダボス会議」を開催している。
一流の政治、企業、学者たちが一堂に会し、今後の経済を左右するテーマについて論じる国際的な会議だ。その世界経済フォーラムの創立者でもあり経営学者でもあるクラウス・シュワブ氏が「第四次産業革命」が及ぼす影響について論じられたのが本書だ。

第四次産業革命って何?

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今、技術は急速に成長しており私達の常識が壊される転換期にあると著者は冒頭で語る。
これまでに人類は三度に渡る産業革命を経験してきた。

第一次産業革命:1760年~1840年 蒸気機関の発明と鉄道建設
第二次産業革命:19世紀後半~20世紀初頭 電気と流れ作業の登場
第三次産業革命:1960年~1990年 コンピューター革命

そして、今まさに第四次産業革命の初期段階にまで技術は進歩していると著者は確信を持っている。
産業革命とは、社会構造を根本から変わることを言う。技術革新が新たな産業の構造を作り出し、ひいては労働の常識さえ変えてしまう大変なものだ。そして、第四次が来るだろうと予測をしている本書。冷静に、とんでもない一冊ではないか。

第四次産業革命とは、かつてないエマージングテクノロジー(先端技術)のブレイクスルーが大量に同時発生している状況を指す。
ブレイクスルーとは、それまでの障壁が壊れることを意味する。技術的に困難であったことが、次々に打ち破れている進歩が、あらゆる分野で起きているということだ。著者はこの第四次産業革命を、「破壊」とも表現している。
次々に壊れていく常識に、私達人間が理解を示し、適応していかねばならないと訴えているのが主旨だ。

私たちは新技術と対峙できるか

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少し例にあげるだけでも、
人工知能(AI)、ロボット技術、IoT、自動運転車、3Dプリンタ、ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、材料科学、エネルギー貯蓄、量子コンピューターなど…。
刻一刻と迫っている技術革新の最先端の現況を是非探って欲しい。

第四次産業革命がこれまでの産業革命とは根本から異なるのは、これらのテクノロジーが融合し、物理的、デジタル、生物学的各領域で相互作用が生じたことである

キーワードは相互作用だ。
例えば、ヒトゲノムの編集はIBMが開発したスーパーコンピューター「ワトソン」により、非常に高速で高精度な演算を可能にした。生物×ITの相互作用など、技術のスピルオーバーは限度を知らない。

新たな変化やテクノロジーにはすべて、一つの重要な共通する特徴がある。それは、デジタル化と情報テクノロジーの浸透力を活用していることだ

破壊との戦い。
次々に技術が革新されていった後、人類はどのような対応を求められるのか。私たちはまだ技術に対峙する準備が全くできていないとの警鐘が、全編に渡って訴えられている。
技術は雇用を奪うのか、経済への影響はどうなるのか、そして問われる倫理観への答えは。

これまで紹介してきた「経済のはじめの一歩」の入門書を読み、是非本書と対峙して欲しい。私たちの生活をよりよくするのが経済学の役目だとしたら、本書を理解できたとき十分に感じられるはずだからだ。

第四次産業革命 ダボス会議が予測する未来

  • 著者:クラウス・シュワブ
  • 出版社:日本経済新聞出版社
  • 発売日:2016/10/15

モデルプロフィール

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  • 名前:向井悠理
  • 生年月日:1994/2/12
  • 出身地:佐賀県
  • 職業:東京外国語大学
  • 趣味:競技かるた
  • 最近の悩み:朝がつらい

(カメラマン:村井優一郎)

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WRITERこの記事を書いた人

小幡 道啓

累計2億円以上の借金王の元に生まれ、怒号と罵声が飛び交う家庭で育ったアウトローだが、底ぬけにポジティブ。飲み会でも「父親が行方不明です」と不謹慎なネタを言ってはスベっている。Amazon Kindle販売員時代には年間NO.1売上を達成。現在は、「逆境でのユーモア」をモットーに本to美女編集部編集長。