「書く技術」の授業を始めよう!『20歳の自分に受けさせたい文章講義』 

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20歳の自分に受けさせたい文章講義

  • 著者:古賀 史健
  • 出版社:星海社新書
  • 発売日:1980/9/18

本書を一言で

「話し言葉から書き言葉へ」のノウハウと哲学を、余すことなく記された教科書

私は、どうも文章を書くのが苦手だ。
友達や身内からのメールの返信も、何を書けば良いのか分からず、ただ単に「了解」とだけしか書けないこともある。取引先などに送るフォーマルなメールについては、何から書けば良いのか分からずに、送信するまでにかなり時間がかかってしまう。

私と似たような悩みを持っている人は、少なからずいるだろう。
今週の7冊は、そんな悩みを解消するべく文章力を上げる本を選んだ。少しでも役に立てれば幸いである。
最初の1冊目は、「書くこととはなにか」から始まる、一歩目にふさわしい本だ。

話し言葉と書き言葉

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どうすれば自分の気持ちや考え「文章だけ」で伝えることができるのか.

本書のスタート地点はそこにある。そう、私らは「話せるのに書けない」のだ。人に口で伝えることはできても、それを頭の中で文章に変換しようとすると、途端に固まってしまう。メールの一通すら、うまく書けない。「話すこと」と「書くこと」はまったく別の行為なのだ。

本書が第一の目的とするのは「話せるのに書けない」を解消することだ。
より正確にいうなら“話し言葉”と“書き言葉”の違いを知り、その距離を縮めることである。
文章の苦手な人が悩んでいるのは「話せるのに書けない」というもどかしさなのだ。

「話すこと」と「書くこと」は、まったく別の行為だ。

言葉を話すとき、あなたは“テレビ”である。満面の笑みを見せることもできるし、怒鳴り声を上げることもできる。自分の気持ちを、言葉、表情、声、身振りなどさまざまな道具を使って伝えることができる。実際そうやって話しているし、相手も素直に理解してくれるだろう。

一方、文章を書くときのあなたは“新聞”である。喜怒哀楽を表現で伝えることもできないし、怒りに震える声を聞かせることもできない。使える道具は文字だけ。声や表情などの使い慣れた武器をすべて奪われ、ただ言葉という棒きれ一本で勝負しろと迫られる。
自分の気持ちを正確に伝えるのはかなり困難で、「文字だけ」で読まされる
読者からしても、理解するのは難しいはずだ。

テレビディレクターから新聞記者に転身すること。「話すこと」と「書くこと」の違いは、それくらい大きいのである。

「ぐるぐる」を翻訳せよ!

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あなたは書くことについて、どんな悩みを抱えているか。文章を書く上でぶつかる諸問題は、ほとんどが次の2点に集約されるのではなかろうか。

①文章を書こうとすると、固まってしまう
②自分の気持ちをうまく文章にすることができない

つまり、文章のスタート段階における「書けない」と、なんとか書きはじめた後にぶつかる「(うまく)書けない」である

書きたいことは山のようにある。頭の中にはたくさんの“思い”が駆けめぐっているけれど、書けない。なにをどう書けばいいのかわからない。

我々の頭のなかには、たくさんの思いが駆けめぐっている。このぼんやりとした“感じ”や“思い”のこと、そして、それが駆けめぐるさまのことを著者は「ぐるぐる」と呼んでいる。
我々が文章を書くときに引っかかってしまうのは、まさにこの点だ。

どうすれば自分の感じや思いを文章として正しくアウトプットできるのか。結論はシンプルだ。
書くことをやめて“翻訳”するのである。頭のなかの「ぐるぐる」を、伝わる言葉に“翻訳”したものが文章なのである。

例えば、自分は「数学ができる人」の話を、「数学が苦手な一般読者」に伝えようとしている。
注意すべきは、ここでひとつでも数学用語を使ってしまったら、読者に何も伝わらない。数学が苦手な人にとっての数学用語とは、、ほとんど外国語も同然なのだ。聞いた瞬間に拒絶反応を示し、思考停止の陥ってしまう。
つまり、「外国語みたいな数学用語」を「誰でも理解できる言葉」に翻訳しなければならない。

先に見た2パターンの悩みを思い出そう。
①で悩んでる人は、まだ頭のなかの「ぐるぐる」を整理できていない状態だ。文章とは頭のなかの「ぐるぐる」を翻訳したものだ、という発想が欠如している。まずは翻訳を意識してみよう。
②で悩んでいる人は、「ぐるぐる」を誤訳してしまっているわけだ。こちらはもっと具体的な翻訳の技術は必要だろう。

我々は、自分という人間の“翻訳者”になってこそ、そして言いたいことの翻訳者になってこそ、ようやく万人に伝わる文章を書くことができる。書けない人に足りていないのは、“翻訳”の意識であり、技術なのだ。

自分の思いを「言葉だけ」で伝える技術だ。「書くこととは、考えることだ」
“書く技術”を身につけることは、そのまま“考える技術”を身につけるにつながるからである

20歳の自分に受けさせたい文章講義

  • 著者:古賀 史健
  • 出版社:星海社新書
  • 発売日:1980/9/18

モデルプロフィール

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  • 名前:リサ
  • 生年月日:1995/9/23
  • 出身地:埼玉県
  • 職業:学生
  • 趣味・一言:アイドル鑑賞
  • 最近の悩み:早起き出来ない…

(カメラマン:伊藤広将)

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Myコーデ

WRITERこの記事を書いた人

タバオ

大学受験に失敗し、1年浪人するも不合格。コンビニ、土方、ヒーローショウ、環境調査隊、家電量販店のアルバイトを経験するが、やがてはニートにまで落ちる。だが、失うものがないからこそ、開き直れる! 高卒だっていいじゃない。ニートだったからって何なのさ! よく読むのは、歴史小説と漫画。好きな歴史小説『播磨灘物語』、漫画『NHKにようこそ!』。