恋の季節は失恋の季節でもある『失恋カレンダー』

失恋カレンダー

  • 著者:林 真理子
  • 出版社:集英社
  • 発売日:2015/2/20

 

キュンとしたとき恋の季節

みなさん、恋の季節っていつだと思いますか?

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「やっぱり、出会いが多くてつい浮かれちゃう春でしょ」
「いやいや、露出度が高まるアバンチュールな恋が増える夏!」
「意外と、少し寒くなって人肌恋しくなる秋じゃない?」
「なんだかんだ、イベント盛りだくさんの冬だよ」

どれも正解。
そう、365日いつだってキュンとした時が恋の季節なんです。

でも、恋の季節が一年中なら失恋の季節も一年中ということ。

今回紹介する林真理子さんの『失恋カレンダー』はタイトルの通り1月から12月まで月ごとに12のほろ苦い失恋短編集です。

恋に年代の壁なし!

恋人に結婚を迫りきれずに冬の帰省で一発逆転を狙う『1月の帰省』、自分の恋人が後輩から迫られやきもきさせられる『2月バレンタイン』、グアム旅行で彼の嫌なところを知って幻滅してしまう『5月ゴールデン・ウィーク』、女子の友情に隙間をつくるルックスの格差に悩む『8月オキナワ』……。

直接の別れ話ではなく、就職や長期休みなど些細なきっかけで二人の関係がほつれていく様子と、それに伴う女の子のどす黒い感情を林真理子さんらしい切り口で描かれています。

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全ての物語の舞台は80年代の東京。
30年経った今日恋をしている女の子にも共感できる感情があふれていて、周りの環境がどんなに変化しても、恋の喜びや切なさは変わらないことを教えてくれます。

例えば『12月クリスマス・ツリー』では、どうしてもクリスマス・イヴにひとりで過ごしたくないと好きでもない人を好きだと思い込もうとする女の子の物語です。

その夜、私はどうすごせばいいのだろう。街はたぶん恋人たちだらけになる。レストランもカフェもいっぱいになる。その中で、ひとりぼっちですごすことを考えると、悲しいよりも恐怖に近い感情がわいてくる私だ。もし、イヴの夜を誰かとすごせるのならば、何をひきかえにしてもいい。

クリスマスの夜に誰と過ごすか?

という深刻な悩みは今も80年代も変わらないようです。
いや、バブル全盛期だった80年代の方が悩みは深刻だったに違いありません。

誰でもいいから男と一緒にイルミネーションを眺めて、気の利いたレストランで乾杯し、そこそこ値の張るプレゼントを交換しなければいけない。

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この暗黙のクリスマスルールを守れない女子は憐みの目を向けられ、女としての欠陥品のように扱われる。
なんて屈辱的なんでしょう。
主人公の女の子が躍起になるのもうなずけます。

イヴの日のことを尋ねるというのは、女の子としてなんて勇気がいることなんだろう。

もし、彼が自分に本気なら彼からクリスマスの予定を持ち掛けるはず……。
言ってくれないのは私とは遊びだから?

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なんて不安が手に取るように伝わってきます。
それにしても、女の子の心理って不思議ですよね。
クリスマスの予定を迫る勇気はあっても、「クリスマスなんてくだらない」と一蹴する勇気はないんです。

ドキドキもしないし、幸せで胸がいっぱいにもならない。いまの私をここにいさせるものは、「彼とイヴをすごす」という事実だけなのだ。

暗黙のルールを守るために好きでもない男とクリスマスを過ごす。
世間に踊らされてると笑いますか?

でも、これってわざとらしくSNSで楽し気な写真をアップして「いいね!」数を稼ぐのと通じているものがあるように感じます。

例え自分が幸せを感じていなくても、“世間から「幸せね」と認められる行為”をすること自体に幸せを感じる人間がいつの時代にも一定数います。
バカにしながら、自分もそうだって人多いんじゃないでしょうか?

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実をいうと、私もそういうところがあります。
周りと足並みそろえてはみ出さないように、でも普通よりちょっと幸せ。
そんな自分を演出するのに必死なんです。

でも、そういうことを繰り返して“自分にとっての幸せは何か”をみつけていくのかもしれません。

こんなお悩みを解決!

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  1. 彼を嫌いになりたい!!
    →一度は好きになった相手。嫌いになるのは抵抗があるけど、いつまでも未練がましく思っているのはもっと嫌。わかります、その気持ち。でも、彼を好きだった過去は変えられませんし、彼を好きだったからこそ今のあなたがあると思います。無理に嫌いになる努力をするなら、たまに思い出す素敵な思い出に変えられる努力をしてみてはどうでしょう?
  2. 周りに比べて恋愛経験が少ない。
    →女性は学生時代の環境によって恋愛経験に大きな差ができますよね。周りに比べてあまりにも経験がないと焦るのはわかります。少し恋に積極的になってみてはどうでしょう。ただし、焦るのと積極的になるのは似ているようでまったく別物。くれぐれも焦って変な人に捕まらないように気を付けてください。

失恋カレンダー

  • 著者:林 真理子
  • 出版社:集英社
  • 発売日:2015/2/20

モデルプロフィール

Mako_profile (1)
  • 名前:まこちん
  • 生年月日:1996/1/4
  • 職業:桜美林大学 売り子
  • 受賞歴:momo撮影会モデル
  • 趣味:ダンスをすること。横浜スタジアムで売り子のアルバイトをしています!
  • 最近の悩み:欲しいお洋服やメイク用品がたくさんありすぎるコト。
  • Twitter:@iam_makochin010
  • Instagram:@honomakomakochin

(カメラマン・Rimi Sakamoto/個人サイト・http://www.rimisakamoto.net/

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WRITERこの記事を書いた人

石橋 愛加

5人兄弟の末っ子に生まれ、親兄弟にべたべたに甘やかされて育った生粋のゆとりGirl。「恋がしたい!」が口グセなくせにいつも女友だちとつるんでいるので、浮いた話はない。仕方なく少女マンガや恋愛小説で自家発電して、なんとか今日を生きている。好きなマンガは『シュガーズ』いつかあんな恋ができると信じている。