ピンチはチャンス!巨人から逆転勝利をおさめて株を上げるためにするべきこととは?

逆転! 強敵や逆境に勝てる秘密

  • 著者:マルコム・グラッドウェル
  • 出版社:講談社
  • 発売日:2014/9/2

 

スコア的に不利な状況から、逆転する。
下馬評の低かった選手が、格上選手に勝利する。

こうした逆転は、まさにスポーツのだいご味。
今年の五輪でも、予想外の結末に驚き、感動した方も多いのではないか。

劇的な勝利をものにした選手には一気に注目が集まることもある。
それはきっと、僕たちの世界でも同じことだ。

不思議なもので、勝って当たり前と考えられているものに勝っても、評判は上がらない。
「新人だけど、意外にやる」、「売れないと言われていたものが、予想外に売れた」といったことが、その人の株を大きく上げる。

今回は、そんな「逆転」をテーマにした一冊を紹介しよう。

不利だとわかっているなら、正攻法は使わない

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今回紹介する『逆転! 強敵や逆境に勝てる秘密』は雑誌「ニューヨーカー」の名物コラムニストの著作。

題材は様々。
キング牧師の公民権運動といった歴史的なテーマから、ある少年バスケットボールチームの話まで取り扱う。
マクロな話から、ミクロの話を踏まえることで、現実性と説得力のある内容に仕上がっている。

本書の冒頭、著者は旧約聖書に描かれた「ダビデとゴリアテ」の戦いを取り上げている。

ゴリアテは、3mはあろうかという巨人の兵士で、ダビデは貧しい羊飼いの少年だった。
ゴリアテが一騎打ちを挑んできたとき、皆がしり込みする中でダビデが名乗りを上げた。

さて、この場合、どちらが勝つだろうか。
現実世界に置き換えれば、超世界的企業と、新興中小企業(実際には個人企業と言ってもいいかもしれない)との戦いだ。

結論から言えば、勝利したのはダビデだった。
ダビデは文字通りの一騎打ちではなく、投石器を使ってゴリアテを怯ませ、間髪入れずに切り付けて勝利した。

人によっては、これを逃げだと思うかもしれない。

正面切って戦わず、卑怯だと思うかもしれない。

しかし、正面から戦わなければ、弱者であっても勝率は高まる。
ある統計では、ここ200年で小国が大国を破った戦争は28.5%あった。
しかも、ゲリラ戦法を採用した場合、勝率は63.6%にもなった。

確かに、ベトナム戦争で、アメリカが最終的に撤退せざるを得なくなったのは、神出鬼没のゲリラ戦法に対抗できなかったことが大きな原因だと言われている。

また、今回のシリーズで取り上げた開成高校野球部の戦い方も、この考え方と同様だろう。

慣習だとか、決まり事に従っていては、巨人にはかなわない。
正攻法を捨てられるかどうかが、「逆転」できるかどうかの第一段階だ。

奇襲戦法をかけるために必要な、慣習の意味を考え、批判を乗り越える力

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本書では、様々な障害を乗りこえたサクセスストーリーや、戦争や紛争で人数の差をものともせず勝利した人々の話が出てくる。
また、中には深い悲しみから立ち上がった人々も登場する。

そのストーリーから学べることがある。
それは、しがらみや慣習の意味をよく考え、時には批判を受ける覚悟で塗り替えなければならないということだ。

小学生バスケットボールチームの話が本書には出てくる。
バスケットボールでは攻守が激しく入れ替わる。
点を入れたらすぐに自陣へ戻り、守備をしなければならない。

しかしそれは、バスケットボールがうまいチームの勝ち上がり方だ。
あるチームはフルコートプレス(常に相手陣内で守備をすること)で、技術では格上のチームを次々に破った。

スコアは完封勝利が多く、点数は8点や12点。
まるでラグビーを思わせる、ロースコアの戦いだ。

この戦い方にいい顔をしない古典主義者は多く、相手チームの監督や父母、時には審判から批判を食らうことも多かった。

戦略を曲げたのは、審判が敵に回った一度だけ。しかし、その一回は破れてしまった。

試合に勝てたことを考えればそれまでの慣習はほとんど意味がなかった。
そもそも慣習自体が、一種の美学を守るために行われていたようにも思える。

しかし、その美学を良しとしている人々は多い。
それに牙をむくのだから、それ相応の向かい風は予想しなくてはならない。

強者には強者の戦い方がある。
そして、もちろん弱者には弱者の戦い方がある。

ちなみに、ダビデは戦いののち王が戦死すると、王位に就いたという。
あなたが選ぶはどちらだろうか。

こんなお悩みを解決!

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  1. 精一杯努力しているのに、なかなか評価が上がらない
    →できて当たり前のことをするより、できないかもしれないことをできたほうが評判は上がりやすい。巨人に立ち向かうのはピンチではなく、チャンスだ。
  2. 巨人を打ち崩すため、弱者ができることは何か
    →まず、既存の考え方を取り払うことだ。実行すれば、必ず批判を受ける。それでもやらなければならないことがあるなら、その批判を乗り越えよう。

逆転! 強敵や逆境に勝てる秘密

  • 著者:マルコム・グラッドウェル
  • 出版社:講談社
  • 発売日:2014/9/2

モデルプロフィール

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  • 名前:河村友歌
  • 生年月日:1995/5/19
  • 出身地:神奈川県
  • 職業:学生
  • 一言:水族館が好き。特にサメ。
  • 最近の悩み:すぐ物を失くす。財布とか。
  • Twitter:@xmas_yk

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WRITERこの記事を書いた人

庭野蹴

同級生に同級生と見られない老け顔(両親譲り)眼鏡(父親譲り)の男性。お母さん方の井戸端会議によく顔を出しつつ、平和な青春時代を過ごす。 血のにじむような努力(とカロリー過多な食事)の末、早稲田大学に入学。授業に来なくなる友人を尻目にいそいそ学問に励む。結果、ちゃっかり論文で入賞したことも。また、(若さゆえ)関係各所に噛みつきながらフリーペーパーの制作もしていた。現在は社会人。