高校野球の名物部長に学ぶ!競合のデータ収集と分析のやり方とは?

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小倉ノート 甲子園の名参謀が明かす「トップチーム」の創り方

  • 著者:小倉 清一郎
  • 出版社:竹書房
  • 発売日:2015/6/25

 

夏から秋は、最高のスポーツシーズンだ。
夏なら高校野球、インハイ。秋なら、プロ野球、もう少し後にはJリーグが佳境を迎える。

本シリーズはそんな季節にぴったりな、「スポーツ」をテーマにした書籍を紹介する。

私事ながら、野球を4年、サッカーを6年、テニスを12年続けていた。
その経験も踏まえつつ、本の面白さを紹介できればと思う。

実は、かつては僕も高校球児だった。
この季節、つけっぱなしになっているテレビ番組は一つ。
今も(※執筆は8月21日)、テレビでは甲子園決勝が流れている。

それもあって(?)、今回紹介する一冊は、『小倉ノート』。
高校野球の名門、横浜高校で長年部長を務めた人物だ。
本書は小倉が長年書き溜めたメモを基に構成されている。

突然だが、高校野球のチーム作りと、会社組織の作り方に共通点があると、僕は思う。

【似ている点】

  • 競合が至る所にひしめいている点
  • 個々の力に頼るだけでは、大きな成長は見込めない点

以上を簡単にまとめれば、競合分析、自社(チーム)戦略の策定のことだ。
言い換えれば、ビジネスにおいてはおなじみの3C分析のうち、Customerを除いたCompetitor、Corporationの要素だと言える。

※ビジネス分析をする際の有名なフレームワーク。Customer(消費者)、Competitor(競合企業)、Corporation(自社)の軸で自社を取り巻く環境を丁寧にまとめられる。

本書には野球の専門的な話も非常に多いのだが、甲子園にチームを導くための競合分析のエッセンスが詰まっている。

この観点で読めば、小倉ノートの読み方はかなり異なってくる
高校野球好きでなくても、発見のある一冊となるのだ。

競合分析は相手を「凝視」すること

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小倉のすごみは、観察眼にある。
その観察眼をもってすれば、どんな名投手でも必ず癖や弱点が見つかる。

その観察眼は、小倉しか持てない、天性のものなのか。
もちろん、長年積み上げた観察眼に匹敵するものは、一朝一夕には出来上がらない。
逆に言えば、努力をすれば後天的に積み上げることも可能である、ということだ。

小倉は選手を細かく見る。いや、むしろ「凝視」する。
たとえば軸足の取り方や、牽制時の顔の角度、打席に入る前の素振りのコースなど、あらゆる瞬間を見つめている。

小倉は、野球という大きなフィールドにおけるルールを隅から隅まで熟知したうえで、観察するポイントを決める。

問題を大きく把握したら、次は徹底的に分解する。
これは、ビジネスにおける分析でも大原則だ。

自社戦略は、多くの可能性を洗い出すことで生み出される

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小倉野球は、大変緻密だ。
それもそのはず、小倉野球は試合で起こり得るすべてのプレーを練習し、徹底的につぶしていくものだからだ

野球という、自分は戦う大きなフィールドを深く知る。
次いで、対戦相手のことを細かくチェックする。

いわば業界のルールと自分で集めた情報を合わせ、起こり得る出来事を洗い出す。
それに対して対策をすることで、無理なく無駄なく、着実に勝利までの階段を登っていく。

高校野球は、汗と涙を流した数だけ強くなれるわけではない。
緻密な観察に基づく、数多のケーススタディーが小倉野球の強さを支えているのだ。

では、戦略を実行するためにはどうしたらいいのか。

データを集めても、分析できなくては意味がない、とは小倉の言葉だ。
第一に、選手にデータを活かす力がなければ意味がない。
実際、データとは違う攻め方をして負けることもある、と小倉は嘆く。

とはいえ、嘆くだけでは誰も助けてくれないのが厳しいビジネスの世界。
選手(社員や部下)に戦略を実行させる方法もどうせなら知りたい、とは思わないだろうか?

その宿題は、次回に持ち越し、とする。
次の教材も、同じく高校野球の監督。

もっとも、その高校に有名選手はいない。
しかし、ある種では最も有名な高校だともいえる。
その意味も含め、次回もお楽しみに!

こんなお悩みを解決!

  1. ビジネスにおける基本スキル、分析のやり方がよくわからない……。
    →まずは大きく、自社が戦う業界のことを知ろう。そのあと、見るべきポイントを絞って、より深く、徹底的に分析対象を見つめてみよう。
  2. 分析は得意! だけど、実行に移すのは苦手……。
    →分析結果から、考えられる可能性をいったん全て洗い出してみよう。そのうえで、目標達成の壁になっているものは全て潰していこう。

小倉ノート 甲子園の名参謀が明かす「トップチーム」の創り方

  • 著者:小倉 清一郎
  • 出版社:竹書房
  • 発売日:2015/6/25

モデルプロフィール

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  • 名前:オウソンウン
  • 生年月日:1985/11/23
  • 出身地:ソウル
  • 職業:自営業ー通信販売
  • 趣味:本を読む、映画鑑賞
  • 最近の悩み:人間関係
  • FB:https://www.facebook.com/sungeunoh?fref=ts

(カメラマン:伊藤広将)

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WRITERこの記事を書いた人

庭野蹴

同級生に同級生と見られない老け顔(両親譲り)眼鏡(父親譲り)の男性。お母さん方の井戸端会議によく顔を出しつつ、平和な青春時代を過ごす。 血のにじむような努力(とカロリー過多な食事)の末、早稲田大学に入学。授業に来なくなる友人を尻目にいそいそ学問に励む。結果、ちゃっかり論文で入賞したことも。また、(若さゆえ)関係各所に噛みつきながらフリーペーパーの制作もしていた。現在は社会人。