「頭が良くなりたい」と願った 少年の結末は…?!『アルジャーノンに花束を』

アルジャーノンに花束を

  • 著者:ダニエル・キイス (著), 小尾 芙佐(翻訳)
  • 出版社:早川書房; 新版
  • 発売日:2015/3/13

「頭が良くなりたい」

多くの人が
これまでに 1 度はそう思ったことがあるのではないでしょうか?

この物語は知的障害児として生まれた主人公が
科学によって非凡な能力を手に入れる物語。

鮮明に描かれる主人公の苦悩と葛藤に
きっと心が奪われるはずです。

ぼくわ頭がわりいのです。

チャーリィ・ゴードンは
パン屋で働く 32 歳の男性だ。
彼は知能に障害をもち、周囲の日常会話を理解することもままならなかったが
それでも「頭が良くなりたい」と希望を持ち続けていた。
そんな彼に夢のような誘いが舞い込む。
手術によって知能を急激に進歩させる実験があるというのだ。
願ってもない話に、チャーリィは
いかなるリスクも受け入れて手術を受ける。

実験において彼にはライバルがいた。
アルジャーノンというマウスだ。
この手術における動物実験の成功例で、圧倒的な知能を持っており
チャーリィは迷路のクイズで 1 度も勝つことが出来なかった。

やがて手術は終わり
チャーリィの知能は目覚ましい発展を遂げる。
チャーリィはすぐにアルジャーノンを負かし
凡人を遥かに凌駕した知能を手に入れる。

しかしあれほどまでに熱望した知識の向上がもたらしたのは
幸せだけではなかった…。

「手術によって知能が急激に向上する。」
まるで SF 映画の世界のように思えますが
日々科学が進歩している今、
もしかしたらそう遠くない未来の話なのかもしれません。

あなたにはそんな未来が想像できますか?

手術後の苦悩

「頭が良くなりたい」とずっと願っていたチャーリィだったが
頭脳の向上は彼を大いに苦しめた。

今まで、自分のことが大好きだと思っていたパン屋の仲間も
彼らの会話が理解できるようになることで
本当は自分を笑いものしていたのだと分かる。

また「チャーリーを作り上げた」と自負する教授に対して
手術前の人格を否定されたと
憤りをぶつけるようになった。

さらに、誰よりも高度で幅広い知識を持ったチャーリィだったが
感情的な面においては
手術前と変わらず未発達だった。
特に女性との関係においてはそれが顕著に表れた。
人並みに女性と関係を持ちたいとは思っても
言動を上手くコントロールすることが出来ないのだ。

こうしてチャーリィの人間関係は大きく崩れていった。

非凡な頭脳を持ちながらも、感情面は小児レベル。
チャーリィがずっと望んできた「頭が良くなる」ことは
彼をどれほど幸せにしたのでしょうか?

新しい小説形態!

本書の面白いところは
全文が、チャーリィが実験資料として書いた
「経過報告」の形をとっていることです。

手術の前の、読み書きがままならないチャーリィの
誤字脱字にあふれた文章。
そして、手術後に知識を徐々に習得し
語彙力と内容がみるみる高度になっていく様子は
実に巧妙に書かれており
読み手へと直接的に、知能の変化を感じさせます。

たくさんの人と出会い、
術後の全く新しい環境で日々変化していくチャーリィの心境変化に
きっと読了後に涙してしまうはず!
ぜひ満開の桜の下で読んでみてください!

アルジャーノンに花束を

  • 著者:ダニエル・キイス (著), 小尾 芙佐(翻訳)
  • 出版社:早川書房; 新版
  • 発売日:2015/3/13

モデルプロフィール

  • 名前:池上桃音
  • 生年月日:1994/9/29
  • 出身地:東京都
  • 職業:慶應義塾大学法学部法律学科
  • 趣味・一言:歌をうたうこと、映画鑑賞、読書 
  • 最近の悩み:卒業までやりたい事がたくさんありすぎること
  • Insta:@moneikegami
(カメラマン:伊藤広将)

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