日本のコンビニの父が語る「未来を起点にする考え方」『わがセブン秘録』

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わがセブン秘録

  • 著者:鈴木 敏文 (著), 勝見 明 (その他)
  • 出版社:プレジデント社
  • 発売日:2016/12/17

 

「セブンイレブン」といえば、いわずとしれたコンビニ業界の雄です。そんなセブンイレブンがイトーヨーカドーの傘下に入り、のちに規模が逆転し、いまはセブン&アイホールディングスとして、企業の顔となっています。

このコンビニをここまで大きくしたのが鈴木敏文氏。2016年5月まで、会長兼CEOを務めた日本の「コンビニの父」です。かれが後進に伝えたいことを語ったのが本書です。

失敗からのスタート

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「好きなコンビニ」の話題が出ると、たいていの人は「セブンイレブン」というでしょう。それくらいセブンイレブンは人気のコンビニチェーンで、お弁当のおいしさなどにも定評があります。しかし、最初から順風満帆ではなかったようです。そこで鈴木氏は思うのです。「失敗しても、そこからまた始めればいい」。この転換の早さが、現在の成功につながっているようです。くよくよしない、うじうじしないで次を見据える。リーダーに必要な条件です。
また、「『無』から『有』を生むには『未来を起点にした発想』」が大切だとも言います。なるほど、わたしたちは失敗したり、何もないところにあったりする時、わりと過去から学ぼうとすることが多いように思います。「同じ轍を踏むまい」という気持ちからでしょうか。けれども、本当に大切なことは未来を見据える力のようです。成功者の言葉だけに、強く心に残りました。

「お客様の立場で」

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売り場を作る時、商品を仕入れる時、現場では「お客様のために」と考えます。しかし、それはほんとうにお客様のためになっているのでしょうか。鈴木氏はそれは違うといいます。本当に必要なのは「お客様の立場」で考えることだと。「ために」というお仕着せではいけないのです。これは本当に目からうろこでした。どんなビジネスにも必要な発想だといえます。
鈴木氏の経営の途上では、さまざまな困難も発生します。たとえば鳴物入りでつくったのに失敗した「金の麺」6,000万円分の廃棄事件。6,000万円もの損失を前に、鈴木氏は廃棄を即決。リーダーに必要な手腕を発揮します。これらの背景には、鈴木氏の確固たる経営理念と、つよい意思が感じられます。そして、それらを集約すると、おそらく「お客様の立場で」というところに行きつくのではないか、と思わずにはいられません。

未来に目を向ける

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今年で85歳を迎える鈴木氏ですが、その眼は未来のこともしっかり見据えています。最終章では「AI(人工知能)の時代になっても『仮説』を立てるのは人間の役割」だとしっかりとした口調でAIと人間の関係について語っています。事実、レジ袋に商品を入れる前、すべてオートメーション化されたコンビニの登場が取りざたされている現在、流通業界はAIと人間の労働力がどうシェアされるのかが課題です。そうしたこともきちんと考えている、これがカリスマ経営者だといえるのかもしれません。

「誰もが『未来』と『お客様』から『宿題』を与えられている。それにきちっとこたえていくことができれば、必ず『自分で満足できる働き方』ができるはずです」――あなたは宿題を見つけて、きちんと解答することができますか?そんな問いかけをされた気分で、背筋の伸びるカリスマ経営者のことばがずっしりと響きます。

わがセブン秘録

  • 著者:鈴木 敏文 (著), 勝見 明 (その他)
  • 出版社:プレジデント社
  • 発売日:2016/12/17

モデルプロフィール

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  • 名前:小林真琴
  • 生年月日:1989/02/05
  • 出身地:秋田県
  • 職業:フリーモデル、ブロガー
  • 趣味:ソフトテニス、ライブ鑑賞、カラオケ、メイク
  • Twitter:@maccori_1
  • Instagram:maccori1
  • Blog:まっこりのにこにこぶろぐ

(カメラマン:伊藤広将)

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