『ハイ・コンセプト』 ライバルに差をつけるなら、右脳を鍛えろ!

今から10年も前に出版されたにも関わらず、現代の私たちにも通じる働き方のヒントがつまった定番ビジネス書。著者のダニエル・ピンクは、3年後のビジネスの常識を作るとまで言われる人であり、さらに訳は世界中で活躍中のコンサルタントの大前研一さんという贅沢な一冊です。

私たちの社会は、「第一の波」の農耕社会、「第二の波」の産業社会、「第三の波」情報化社会が終わり、次のステップである「第四の波」の「情報化社会からコンセプチュアル社会」へと変化を遂げています。

パソコンやスマートフォンが普及し、インターネットで調べたら何でも分かる現代では、「カンニングをしてなんぼ!」。知識を詰め込むことよりも、むしろ的確な情報を検索する力と、それをどう応用するかの力が最も重要な能力になっていきます。

例えば、今まで花形職業であった弁護士や、会計士などの資格者もただ暗記をして知識を身につける左脳思考だけでは将来コンピューターに仕事を取られてしまう可能性も・・・。
そんな悲しい未来にならないためにも、右脳を鍛える重要性を学んで、ライバルと差をつけましょう。

ハイコンセプトとハイタッチ

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ハイコンセプトとは……
パターンやチャンスを見出す能力、芸術的で感情面に訴える美を生み出す能力、人を納得させる能力、一見ばらばらな概念を組み合わせて何か新しい構想や概念を生み出す能力

モノが溢れている社会。いま世界では、ありとあらゆるモノがあり、もはや能力や価格では差が生まれなくなっています。車を例にすると、燃費、価格、スピードどれも大きな差はなく、私たちは判断基準がなくなりつつあります。そんな中で明確な違いが生まれるのが芸術的な美、相手の心情に訴える右脳的な感覚。車を購入する際、機能や価格が同等の場合、私たちは美しさを判断の1つにします。

巨大国籍企業のゼネラル・モータズ(GM)の会長は、『ニューヨーク・タイムズ』で前任会長との違いを聞かれた際に、「もっと右脳的なアプローチをすることです。我々が手掛けるのは、『アート・ビジネス』です。芸術であり、エンターテイメントであり、動く彫刻なのです。それがたまたま、乗り物として使える、ということなのです」

私たちがこれから仕事をする上で、重要なのは計算がどれだけ速いコンピューターにも負けない能力、つまり右脳的な感覚なのです。

ハイタッチとは……
他人と共感する能力、人間関係の機会の機微を感じ取る能力、自らに喜びを見出し、また他の人々が喜びを見つける手助けをする能力、そしてごく日常的な出来事についてもその目的や意義を追求する能力など

アメリカの医学部学生は、最近「一泊入院体験」という患者の気持ちを理解できるようになるプログラムを導入しています。これは人と共感することで、コンピューター診断だけでは分からない背後にある病気の原因や、患者の状態を一目で見て判断できる能力が磨かれるとされています。

つまりハイコンセプトとハイタッチは、一見ばらばらに見えるものでも、組み合わせて、相手の感情に訴えるという右脳的思考です。

勉強がニガテな私にとって、今さら頑張っても暗記や計算では他の人と比べたら負けるのが目に見えています(笑)ですが、新しいアイデアや、他人と共感するという目には見えない能力なら、今後の自分を磨いていけば誰でも身につけることが可能なのです!

グローバル化という荒波を生き残る為に必要な6つの感性(センス)

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・機能だけでなく、「デザイン」
・議論よりは「物語」
・個別よりも「全体のシンフォニー」
・論理ではなく「共感」
・まじめだけでなく「遊び心」
・モノよりも「生きがい」

いまや、計算や論理力が高いだけでは今後のグローバル社会という荒波を乗り越えられないことは分かってもらえたと思います。最後に私たちが生き残るために必要な、6つの感覚(センス)を分かりやすく例えた文章があったので一部引用します。

不動産屋の販売チラシで、「フローレンス・スクレトウィックズさんとご主人がこの素敵な家を購入されたのは、1955年のことでした。硬いオーク材の床、古いイギリスの暖炉、そして庭の池…。

91歳になり、フローレンスさんは、フレンドシップ・ハイツにある老人施設「ブライトン・ガーデンズ」に移りました。そして、古くから家族ぐるみで親しくしていた隣人のフェルナンデス姉妹が、この宝物を売ってくれないかと私に託してくださったのです。

私は喜んでお引き受けしました。そして、この家の新しい住人になられたスコットさんとクリスティ・コンスタンティンさんにお話を伺ったところ、お二人ともやはり、この家をとても気にいっていて、生涯ここに住みたいとおっしゃっています」

数多ある不動産屋の中から選んでもらう手段として、金銭的なことだけでなく、相手の感情に訴え、ハイタッチな人間関係に持ち込む。こうした物語性を帯びた瞬間、ただの広告チラシから自分の感情に訴えてくるストーリーになるのです。

今日のポイント

  1.  自分の選んだ仕事が、今後コンピューターで代替されないか、他の国でもっと安く出来ないかを考える
  2. 6つの(感覚)センスを磨く
  3.  自分が提供できるものは、世の中に求められているものなのかを問い直す

ハイ・コンセプト

  • 著者:ダニエル・ピンク
  • 出版日:2006/5/8
  • 出版社:三笠書房

モデルプロフィール

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  • 名前:りか
  • 職業:キチョハナカンシャ/就活生
  • Twitter:@kichohana_rika

 

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WRITERこの記事を書いた人

山下未帆

小学生5年生の時に、家族と1年間オーストラリアでバックパッカーをして放浪の旅をして過ごす。父の仕事は報道関係で、取材中ソマリアの海賊に銃で撃たれた話などを聞いて、自分も普通のOLでは満足できず記者を目指す。好きな本と漫画は『トッカン特別国税徴収官』、『闇金ウシジマくん』。資格集めが趣味で、化粧品検定1級、アイスマニア検定などを保持するも役に立たないものが多い。