『武器としての交渉思考』交渉術をマスターして、面接を突破せよ

就職活動中のみなさん、準備は進んでいますか?2017年度の就職活動は昨年より2カ月前倒しになり、6月スタートとかなり早くなりました。エントリーから選考開始期間が、かつてないほどに短期化されると言われています。この短期決戦型の就活にむけて多くの企業がインターンシップや、一部企業はすでに採用面接も始まり、就活生の人はすでに何らかの形で面接を受けた人も多いのではないでしょうか?

6月の本選考が始まるまでの、3月から~6月までのこの3カ月間の準備期間を制する者が内定を制すと言われるほど大切なこの時期。業界研究、SPI、一般常識、自己分析などやることは盛りだくさん。ですが、みなさん忘れてはならない最も難所である「面接」の練習は進んでいますか?

人気企業のマスコミや、メガバンでは面接が5回や中には10回も行う企業も…。いくらSPIの成績がよくても面接の壁を乗り越えないと、内定はもらえません。今回は面接で使える交渉術の基本をお伝えします。

面接は運じゃない。自分を売り込む営業である。

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「面接」と聞くと何を思い浮かべますか?私自身、就活を始めたばかりの時はスマホ画面から光る「ご縁がなかった」という文字を見て、いつも「面接官との相性が悪かった」「あの面接官、私にだけ厳しかった」と言い訳をしていました。ですが、面接は一度きり。第一志望の会社の時でも、面接官や運のせいで泣くのは悔しいですよね。

では、まず面接とは何をすればいいのでしょうか。ただ、自分のサークルやアルバイトの自慢をすることでも、「内定をください」とお願いをする場所でもありません。今回の本『武器としての交渉思考』によれば、「就職活動における面接は、自分を売り込み営業である」としています。

つまり、企業側に「この子を雇うと、人件費がかかる」というデメリットと比べても「この子を雇えば○○に役に立つな」「会社の売り上げが上がるな」など結果的にプラスとなる合意を得ることが重要です。著者の言葉を引用すると、「交渉とは、立場が異なり自由に意志決定できる二者が合意を目指してやり取りするコミュニケーション」としています。

例えば志望動機を話す時も、ただ自分の話したいこと言うのではなく嘘とまでは言いませんが、企業側が自分を欲しくなるような理由を自分の志望動機のように伝えることが大切なのです。「面接」でも名前も年齢も分からない面接官に、学生である自分が企業に対して何ができるかを提示して、お互いが納得する作業であると言えるでしょう。

交渉術の練習問題

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面接において交渉術が重要なことは理解してもらえたと思います。次はもう一歩踏み込んだ交渉術の考え方を本に掲載されている例題をもとに練習してみましょう。

例題
2人の姉妹が、ひとつのオレンジをめぐって喧嘩しています。「半分に分けたら?」と親が言いましたが、2人とも「1つ分が必要なの」と言って譲りません。

しかし数分後、話合いの結果、姉妹で無事に分け合うことが出来ました。いったい何が起きたでしょう?考える時間:3分間

著者が教鞭を務める京都大の学生は、「今回は姉がひとつ分もらい、次回は妹がすべてもらえるという約束をした」という回答もありました。でも、これは姉妹の今求めていることが叶っていません。

では、正解は「オレンジの皮と中身を分け合った」です。姉はオレンジを食べるため、妹はマーマレードジャムを作るのに必要だったということです。つまり、重要なことは双方の利害を分析すると、両者が納得のできる解決策が出てくるということです。

面接においても、面接官が質問の回答に対して何を求めているのか。言葉尻をとって、単純に考えるのではなく「真の目的があるのではないか?」と疑うこと。交渉術において重要なことは、「どれだけ相手の主張を聞けるか」がポイントになります。

それでも分からず屋の非合理的な面接官に当たったら……

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面接を10回もすれば、その内数人は強情で分からず屋ないじわるな面接官に当たることもあります。私の友人には、面接官が夕方で疲れたからといってお菓子を食べながら面接してきた人もいたそうです。それでも、こっちが怒りだしたら、面接官の思うツボです。ですが、非合理的なモンスター面接官には交渉術による撃退法があります!

① 相手の価値観に合わせる
年配の面接官だったりすると、自分の価値観を押し付けてくような人もいます。価値観というのは、それぞれ違い譲ることは難しいです。

それでも、「古い考え方」だからって頭ごなしに否定するのではなく、交渉術では「彼らには自分と育った環境や背景が違うんだ」「違って当たり前だ」という意識をもって臨むこと。相手を理解しようとする積極的な姿勢は自然と空気として伝わり、面接官にも「この子は自分に共感しようとしてくれるな」とプラスな印象を与えることが出来ます。

② 相手の育った環境に入り込む
心理学的に、年齢、血液型、出身地、出身高校、ペットなんでもいいので、相手と似た境遇である人には心を開きやすいと言われています。まずは、こうした似た境遇を見つけ出し会話の糸口を見つけることも有効な手段です。

人気営業マンだと、47都道府県全ての名産と甲子園常連校の名前を覚えて、お客さんとの会話に用いているという話もあります。くだらないし、古臭いやり方だなと思うひともいるかもしれませんが、面接は何が功を奏すかわかりません!使える手段はどんどん真似てみるのもいいでしょう。

③ 動物的な反応の人
人間だれしも、眠たいときや機嫌の悪い時があります。それは面接官も同じです。1日に数十~数百の学生を相手にしたら、面接官も疲れます。(それでも、お菓子を食べながら面接をした人はどうかと思いますが(笑))

そうした面接官に対し、いつも通りの堅い挨拶をするのではなく、相手がクスっと笑ってもらえるようなユーモアをまぜたり、相手の精神的負荷を軽減させてみることが重要です。できる限り交渉の時間を快適な環境にすることで、面接官の印象がよくなると同時に自分にとっても話しやすい環境になります。

悩みを解決する3ヶ条

  1.  面接は運ではなく、自らを売り込む営業
  2.  まず本当の相手のことを知ること
  3.  口だけの表面的なものは、面接を何度もこなしているベテラン面接官にはすぐにバレる

武器としての交渉思考

  • 著者:瀧本哲史
  • 出版日:2012/6/26
  • 出版社:講談社

モデルプロフィール

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  • 名前:なつみ
  • 職業:キチョハナカンシャ/就活生
  • Twitter:@kichohana_natsu

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本to美女選書

WRITERこの記事を書いた人

山下未帆

小学生5年生の時に、家族と1年間オーストラリアでバックパッカーをして放浪の旅をして過ごす。父の仕事は報道関係で、取材中ソマリアの海賊に銃で撃たれた話などを聞いて、自分も普通のOLでは満足できず記者を目指す。好きな本と漫画は『トッカン特別国税徴収官』、『闇金ウシジマくん』。資格集めが趣味で、化粧品検定1級、アイスマニア検定などを保持するも役に立たないものが多い。