答えがない難問と困難にどう立ち向かうべきか。起業家のバイブル『HARD THINGS』

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HARD THINGS

  • 著者:ベン・ホロウィッツ
  • 出版社:日経BP社
  • 発売日:2015/4/17

 

今週のテーマは、『起業家から学ぶ、起業の「苦しみ」と「楽しみ」』ということで、

前半は日本の起業家、後半は海外の起業家を見ていくことで、日本・そして世界で活躍する起業家が経験した、起業の「苦しみ」と、それを上回る「楽しみ」「希望」を伝えていきます。

後半の初日の今日は、海外の起業家として、ベン・ホロウィッツ氏の著作を紹介します。

日本だと、ベン・ホロウィッツ氏と言ってもわからない方もいるかと思いますので、簡単に紹介しておきます。

シリコンバレー拠点のベンチャーキャピタル、アンドリーセン・ホロウィッツの共同創業者兼ゼネラルパートナー。次世代の最先端テクノロジー企業を生み出す起業家に投資している。投資先には、エア・ビー・アンド・ビー、ギットハブ、フェイスブック、ピンタレスト、ツイッターなどがある。それ以前はネットスケープなどを経て、オプスウェアの共同創業者兼CEOとして、2007年に同社を16億ドル超でヒューレット・パッカードに売却した。

そんな起業家として成功し、起業家支援のベンチャーキャピタルを作り起業家を支援し続ける彼の著作で、起業家のバイブルとも言われる、『HARD THINGS』から、起業の苦しみとそれをどう乗り越えていくべきか、のヒントを見ていきます。

ハード・シングスに立ち向かうために

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どんな起業家も、成功するために起業をするでしょう。もちろんそれぞれの成功の定義は違うはずですが。

最初から失敗するために、起業する人なんていません。ビジョンを持って、昼夜問わず働きます。

ある日目覚めると、物事が計画通りに進んでいないことに気付きます。プロダクトが予定通り開発できていない、市場があるべき状態になっていない、自信が亡くなり、辞める社員も出てくる、現金が底をつき始める、などなど、当初は想定していなかった、ハード・シングスの連続が実際に起業すると待っています。

本書の中で、ベン・ホロウェッツ氏が挙げているカール・マルクスの言葉が最も身にしみます。

人生は苦闘だ。(哲学者 カール・マルクス)

そしてベン・ホロウェッツ氏は続けます。

苦闘とは、そもそもなぜ会社を始めたのだろうと思うこと。

(中略)
苦闘とは、多くの人たちに囲まれていながら孤独なこと。苦闘は無慈悲である。

苦闘とは、破られた約束と壊れた夢がいっぱいの地。苦闘とは冷汗である。苦闘とは、はらわたが煮えくり返りすぎて血を吐きそうになること。苦闘は失敗ではないが、失敗を起こさせる。
(中略)
スティーブ・ジョブズからマーク・ザッカーバーグまで、どんな偉大な起業家も苦闘に取り組み、困難を乗り越えてきた。だからあなたはひとりではない。

しかし、ひとりでないからといって、あなたが成功するという意味ではない。うまく行かないかもしれない。だからこそ、苦闘なのだ。苦闘は、偉大さが生まれる場所である。

そんなあらゆる苦闘を乗り越え、困難に立ち向かうために、ベン・ホロウェッツ氏の壮絶すぎる実体験を通して、彼が得た教訓が詰まった一冊です。

起業家だけでなく、答えのない難問に立ち向かう人にとって、必ず何かしらのヒントを与えてくれるでしょう。

CEOとして最も困難なスキル

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起業家、そしてCEOとして最も困難なスキルは何でしょうか。

CEOに求められるスキルは、企業によって変わってくると思いますが、企業の先頭を走る故に多岐に渡ることが多いでしょう。特にスタートアップではあらゆることをやらなければなりません。

ベン・ホロウェッツ氏の経験では、CEOとして最も困難なスキルは、「自分の心理のコントロール」だったと言います。

彼に言わせると、組織のデザイン、業務プロセスデザイン、業務の計量化、採用・解雇などは、自分の心のコントロールに比べると、比較的シンプルな課題だったと。

そもそも、CEOは、高い目的意識を持ち、自分の仕事に深くコミットしている人間でなければCEOにならない。うまく仕事をしているつもりなのに、なぜこんなに落ち込んでしまうのだろうか、と問います。

そして、心を静めるテクニックとして以下の方法を紹介しています。

  • 友達を作る
    →同じような困難な決断をしなければならない経験を積んだ友達と話すことは心理的に極めて有益
  • 問題点を書き出す
    →書き出すという行為によって、自分の心理的呪縛から自由になり決断を下しやすくなる事がある
  • 側壁でなくコースに意識を集中する
    →何を避けるべきかに意識を向けず、これから何をなすかに意識を集中すべき

上記のように、本書には随所に具体的で有益なアドバイスが散りばめられています。

起業家のための第一法則

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最後に、起業家にとっての第一法則を紹介します。

それは、

「困難な問題を解決する法則はない」

です。

何だ、この本は、困難な問題を解決する方法を教えてくれる本ではなかったのか、そう思われた読者の方もいるのではないでしょうか。

ただ、実際には困難な問題=答えがない問題であり、必ずうまくいくという正解は存在しないのです。正解がある問題であれば、それはハード・シングスなんかではありません。

だから、「困難な問題を解決する法則はない」のです。

これを大原則としてまず理解をする。その上で、困難な問題に立ち向かった先人の智慧を活かすために、本書を読むのが良いのではないでしょうか。

悩みを解決する3ヶ条

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  1. 本書『HARD THINGS』は起業家だけでなく、答えのない難問に立ち向かう全ての人々のバイブル。立ち向かう知恵と勇気をくれる
  2. 起業家の最も困難なスキルは、自分の心理のコントロールであることを自覚するべき
  3. 起業家のための第一法則として、「困難な問題を解決する法則はない」と理解しなければならない

 

HARD THINGS

  • 著者:ベン・ホロウィッツ
  • 出版社:日経BP社
  • 発売日:2015/4/17

モデルプロフィール

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  • 名前:小林真琴
  • 生年月日:1989/02/05
  • 出身地:秋田県
  • 職業:フリーモデル、ブロガー
  • 趣味:ソフトテニス、ライブ鑑賞、カラオケ、メイク
  • Twitter:@maccori_1
  • Instagram:maccori1
  • Blog:まっこりのにこにこぶろぐ

(カメラマン:伊藤広将)

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WRITERこの記事を書いた人

有吉 洋平

株式会社SENSATION代表取締役。 大学卒業後、欧州系戦略コンサルティングファームの株式会社ローランド・ベルガーに入社。戦略立案からオペレーション改善まで、幅広いコンサルティング業務に従事。2015年、「本to美女」や様々なWEBサービスを運営する株式会社SENSATIONを創業、代表取締役に就任。