大丈夫、私も無趣味です。一緒に聞いてみよう『趣味は何ですか?』 「趣味は何ですか?」

趣味は何ですか?

  • 著者:高橋秀実
  • 出版社:KADOKAWA
  • 発売日:2012/11/22

「趣味は何ですか?」
この質問に飽き飽きしている。そんな人は、案外多いと思います。

就活や婚活といった場面ではもちろん、何気ない会話でも投げかけられるのだから、この質問を受けたことのない人はいないはず。これまであなたは、どう答えてきましたか?

「すみません、ない、ような気がします」
講演会で趣味を聞かれたこの本の筆者、小説家の高橋秀実さんは、こう答えました。すると広がる、筆者を憐れむかのような空気。帰り道に、「なぜ趣味を持たないといけないのか」「趣味を持つことは国民の義務なのか」と考えを巡らせる彼に、共感する方も多いのではないでしょうか。

自分自身が趣味を問われた経験から、趣味というものに興味をもった筆者は、誰彼構わず「趣味は何ですか?」と質問するようになりました。人の「趣味」を聞く内に、自分の「趣味」も見つけられるのではないかと考えたのです。

さあ、あなたも無趣味な筆者と一緒に、趣味を極めた人の世界を覗きに行きましょう。趣味を尋ねられて堂々と答えられる人も、少し困ってしまう人も、あなたの趣味生活へのちょっとしたアクセントを見つけられるはずです。

そもそも「趣味」って一体何なのか?


「まずは敵を知れ!」こんなよく聞く言葉があるように、まずは「趣味」が一体何なのかを知らなくてはいけません。日本で「趣味」という言葉が一般化したのは明治時代。名だたる文豪たちも寄稿した、『趣味』という月刊誌が走りだったと筆者は調べ上げます。

そもそも“taste”を翻訳した言葉である「趣味」を、味覚に例え日々変化していくものであると言ったのは、小説家の坪内逍遥。国木田独歩が趣味を「人格の現れ」と唱えれば、巖谷小波は無趣味の人間を「気の抜けたラムネ」「伸びた蕎麦」と言います。

では、そんな彼らの趣味は何だったのか。調べて見えてきたのは、趣味とは「何が好きか」ではないのだというヒントです。例えば同じ「本が好き」でも、本を読むことが好きな人、書くことが好きな人、表紙や装丁を味わうことが好きな人がいます。このように、趣味において問題とされるのは「どう味わうか」だということ。そしてそれらを通して、究極のところ「人生を味わう」ことこそが、「趣味」なのです。

趣味って、本当はそんなに難しくない。


だんだん、趣味がものすごく難しいものに思えてきませんか?「人生を味わう」だなんて、趣味のハードルがグッと上がったように感じてしまうのも、無理がありません。

「蕎麦」「マイ箸」「カメ」

この3つ、実はそれぞれ、本書で紹介されている趣味のひとつなんです。これらから「人生の味わい」を見出すことができるなんて、想像がつきますか?もっと小難しいものを思い浮かべていたそこのあなた、安心してください。本書で紹介される趣味の世界は、どれも小難しいものではありません。

しかし、読み進めていけば気がつくんです。一見何の含みもないような趣味でも、どれもがその持ち主の人生と密接に結びついていると。官僚の趣味は?男が、女が、実は趣味に求めているものとは?田舎暮らしだからこその趣味のスタイルは?人の趣味を覗いているつもりが、人生そのものまでも見てしまった気分を、あなたもきっと味わえます。

ずっと側にあった、筆者の趣味。


「趣味」を取材し続けた筆者にまとわりついていたのは、自身が「無趣味」であるという問題。もともと月刊誌の連載を加筆、再構成したものである本書のあとがきで、彼は執筆当時を振り返り、この「無趣味」であるという問題がゆえに、悩み、焦り、プレッシャーを感じていたと告白します。

しかし、これらの感情の先に見つけたのは、なんと、趣味。あとがきの最後で明かされる、ずっと側に潜んでいた彼の趣味とは何だったのか。気になるあなたはぜひ、本書を最後の最後まで読み切ってください。
12章にわたって筆者と一緒に趣味の世界を覗いた後のあなたは、きっと自分の趣味について考えたくなるはず。筆者のように、ずっと気づいていなかった自分の趣味を発見できるかもしれないし、新しい世界に足を踏み入れたくなるかも。固く考える必要なんてありません。大声で言える趣味、ゲットしちゃいましょう。

【こんな悩みを解決】

こんな悩みを持つ人にオススメ!
☑ どうにかして趣味を見つけたい。
☑ 今の趣味が、胸を張れるものなのか分からない。

趣味は何ですか?

  • 著者:高橋秀実
  • 出版社:KADOKAWA
  • 発売日:2012/11/22

こんな悩みを解決!

「自分っておかしいのかな」「なんだか浮いている気がする」そんな異質さを自分に感じてしまった時に読んでください。誰もがそんな気持ちをすこしだけ持っていること、自分は大丈夫なんだということをきづかせてくれるでしょう。

モデルプロフィール

  • 名前:奥村莉子
  • 生年月日:1996/9/26
  • 出身地:三重県
  • 職種:慶應義塾大学
  • 受賞歴:津クイーン
  • 趣味:美味しいカフェ巡り。沢山の本を読みたいです!

(カメラマン・伊藤広将)

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