俺、どうしてもお笑いがやりたい『芸人前夜』

芸人前夜

  • 著者:中田 敦彦
  • 出版社:ワニブックス
  • 発売日:2013/11/27

オリラジ中田敦彦の青春お笑い自伝本

お笑い芸人。
それは最も汚いけれど美しい、勝負と笑いの世界に生きる職業の人たち。
今週はそんな芸人たちが書いた本ばかりを集めた「芸人の本」特集だ。一冊目はオリエンタルラジオあっちゃんこと、中田敦彦の『芸人前夜』だ。
なぜあっちゃんは芸人になろうと思ったのか。

芸人前夜

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親の教育もあり、慶應義塾大学に進んだ優等生あっちゃん。
学生時代は取り憑かれたかのように勉強をし、丸メガネを掛け滝廉太郎のあだ名を欲しいままにしていた。このまま官僚にでもなるのかなぁと進路に悩んでいたあっちゃんは、ある記憶を思い出す。
慶応の学祭の出し物で漫才をやった思い出だ。人生初の人前でやった漫才は意外にもウケて、それ以降のあっちゃんの人生に大きな影響を与えるものだった。

進路はどうしよう。会社入るか、公務員か、起業するか、フリーターか……。
いや

俺、漫才がやりたい。

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運命の相方 藤森との出会い

相方と出会うのは、時に恋人や夫婦よりも難しい。
夫婦はお互い昼は別のことをして、夜にだけ合流する場合が多いがお笑いの相方は違う。マイクを共にし同じ舞台に立ち続けるパートナーだ。

あっちゃんは二回、「こいつとなら組んでもいい!」と思ったヤツがいる。
一緒にお笑いをやらないか、と誘うわけだがそう簡単にOKをくれる人なんていない。みんなお笑いは好きだけど、本気でやりたいなんて考える人はいないんだ。その思考があっちゃんを支配していた。どうせ、どうせ……。

そんな中、運命の人が現れる。
同じバイト仲間で、派手な服を着て耳にピアスを何個も開けていた藤森慎吾だ。

「お前どこ大学?おれ慶応」
「俺は明治。なんだお前」
ぶっきらぼうな会話から始まった二人だが、初めて合った日から意気投合する。

ある日、藤森があっちゃんの家に行きとあるビデオを見つける。
あっちゃんが学祭で披露した漫才の録画ビデオだ。それを見た藤森は「あっちゃんは天才だ。俺と組んで欲しい。お笑いをやろう!」と奮起し、熱烈にアプローチをする。

しかし、ふとよぎる。
「これまでお笑いを本気でやろうって奴なんか見たことがない。藤森も本気じゃないんだ」
その思いから何度もアプローチを断るのだが、ついに藤森は本気と感じたのか、「許可する」。

戦場兼お笑い登竜門 吉本NSCへ
本気でお笑いをやると決めた二人は、入学金の40万円を貯めてお笑い養成所吉本NSCに入学する。この「NSC時代」の章がまあ面白い。
毎年400人~500人が入学生としてNSCに入ってくるが、半年で200人以上が辞め、同期で売れるのはせいざい10組ぐらい。同期なんてものは仲間ではなく、敵なのだ。

「おもしろいヤツがいるらしい」
この言葉は恐怖そのものだ。新たな才能の出現は自分たちの成功を妨げる。
そんな才能と才能が集まったNSCでオリエンタルラジオは初っ端から頭角を表す。しっかり練った漫才を考え、夜な夜な公園で練習した賜物だったがイマイチ爆発力がない。

あっちゃんと藤森は悩んでいた。
今のままの漫才でいいのだろうか。そこそこウケるけど、「掛け合い」がないと講師から評価されていた。

「藤森、俺はもう分からない。俺のネタ帳からウケそうなやつを選んでくれ」
あっちゃんは悩むと藤森に丸投げする癖があるらしい。
「あっちゃん俺はこれが面白いと思う」

藤森が指差したのはネタNo.15「中田伝説」。
後の「武勇伝」となるネタだった。ここからオリラジは爆発的にヒットしていくのだが、それは本編でのお楽しみ。『芸人前夜』というタイトルの通り、ここでは「前夜」の話しかできないが残念だ。

芸人前夜

  • 著者:中田 敦彦
  • 出版社:ワニブックス
  • 発売日:2013/11/27

モデルプロフィール

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  • 名前:戸川知亜美
  • 生年月日:1995/11/22
  • 出身地:東京都
  • 職業:慶應義塾大学
  • 受賞歴:小学館ミス関東2016 グランプリ CAMPUS COLLECTION TOKYOモデル
  • 趣味・一言:競技ダンス 茶道
  • Twitter:@turfluss
(カメラマン:伊藤広将)

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Myコーデ

WRITERこの記事を書いた人

小幡 道啓

累計2億円以上の借金王の元に生まれ、怒号と罵声が飛び交う家庭で育ったアウトローだが、底ぬけにポジティブ。飲み会でも「父親が行方不明です」と不謹慎なネタを言ってはスベっている。Amazon Kindle販売員時代には年間NO.1売上を達成。現在は、「逆境でのユーモア」をモットーに本to美女編集部編集長。