続編〜東大卒元電通女性社員の自殺の原因は「電通」ではない

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主体性を持てるか否か

 問題の本質を語る上で重要になってくるのが、「主体性」というキーワードではないか。

 世界で活躍している、電気自動車のテスラ・ロケット開発のスペースXを経営するイーロンマスクの本を近日紹介するが、彼の会社では、彼本人だけでなく、従業員も土日も関係なく仕事をしているそうだ。

そしてその従業員たちは、自ら望んで働いている。

 アメリカと日本では法制度・慣習が違う。そう言われるかもしれない。

それは確かなのだが、根本的には同じ人間であり、働くことについて考える上では、国境は関係ないと思う。

 彼らと、今回起きてしまった元電通社員の自殺。その違いは、何なのか。

彼女に主体性がなかったと言いたいのではない。

 主体性を自ら持てる仕事を出来ていなかったかもしれない、と言いたいのである。

 新卒一括採用の悪

 私が考える日本における問題は、長時間労働ではなく、主体性を持って、自ら心の底からやりたいと取り組める仕事に就くことが出来ない人が多いという社会構造にあるのではないかと思う。

 新卒一括採用。電通を代表するように、有名で給料の良い大企業に一極集中する希望。

 本来は、もっと就職する一人一人が、心の底から主体性を持ってやれる仕事ができる企業があるはずだ。そしてその企業は人によって全く違う。

  •  「あの会社は有名だから」
  • 「大企業だから親が安心するから」
  • 「就職したいランキングで上位だから」

 そういった理由で、就職する会社を決める人があまりにも多い気がする。

 確かにわかる。一斉に皆が就活をする中で、皆が希望するような会社に入りたいと思うし、皆と同じようにありたい、という気持ちが。

 ただ、それで良いのだろうか。

何に喜びを感じ、何に怒りを感じ、哀しみ、楽しいと感じるかは、人によって全然違う。

 社会人として多くの人が40年間程度働く。

その第一歩としてのファーストキャリアの選択が、日本ではこうやって、「新卒一括採用」として行われることに、違和感を感じるのは私だけではないだろう。

 新卒一括採用を辞めるだけでは、問題の本質は解決しない。

ただ、問題を解決するきっかけになるのではないか。

 死への恐怖

働くことについて考えてきたので、最後に、生きること、そして表裏一体である死ぬことについて考えてみたい。

 先日紹介した、堀江貴文氏の『ゼロ』という本がある。

ホリエモンが語る働く意味と、そこから生まれる希望とは?『ゼロ』

2016.10.17

  本書には、「生きること」、そして「仕事を選ぶこと」について書かれているので、悩んでいる人は是非一読して欲しい。

 そして、堀江貴文氏も本書の後半で触れているのだが、私は死ぬのが死ぬほど怖い。

 死んでしまったら、自分が生きていた・存在したという認識も何も出来ない。

完全に無になってしまう。

 そんなことを考えると眠れなくなることも多い。私はそんなことを忘れるために、必死で働いているのだと思う。

 だからと言うわけではないが、どんな理由があっても、自ら死んでしまう人の気持ちは、理解出来ない。

私は、自分が死ぬとわかっても、最後の瞬間まで生きようともがくと思う。

 「生きること」とは、必ず来る死に向かって、一歩一歩歩むこと。

「いつか死ぬのだから、いつ死んだっていいじゃないか」ではなく、「いつか死ぬのだから、死ぬまでに与えられた生を大切に生きていこう」と思って歩む人が増えて欲しいと願う。

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